第2話 ネガイゴト

ー2時間後ー

「結愛、まだかよ……」

約束の時間になっても結愛が現れないことにいら立っていると

「ごめーん。待った〜?」

と、なんの変哲もなく結愛が現れた

「遅いんだよ……」

「時間ぴったりだからい〜じゃん!」

「いや…俺めっちゃ待ったんだが…?」

「そんな事言ってたらいつまでたっても彼女ができないんじゃないの?」

うるさい、余計なお世話だと思った俺は結愛をからかう

「んなこと結愛に関係ないだろ。結愛には胸以外モテる要素が詰まってんだから」

「それどういう意味?」

俺は素直に答える

「そのまんま、結愛は貧◯ていう意味」

「何言ってんの?その羽織台無しにしてあげようか?」

まずい、このままだと殺◯れる…

なんとかして気を戻さないと

「冗談だって! 俺は小さい方がいいんだから!」

さぁ、どうだ!

「はぁ…全く……ほら、むっ胸の話はそこら辺にして早く参拝するわよ!」

はぁ…よかった、これでなんとか参拝できそうだ。

「よし、それじゃ行くか」

俺たちは鳥居のところで一礼してから境内に入った。


「それにしても人いないね」

「そ、そうだね、ていうか元旦の午前中なんてどこの神社も人いないでしょ?」

「そんなものなのか?」

そんな会話をしながら、俺たちは拝殿の前まで来た

「健斗、ちゃんとお賽銭持ってる?」

「流石に持ってるよ……」

「じゃ、早く参拝するわよ」

俺たちは拝殿の前の賽銭箱にそれぞれお賽銭を投げ入れると

鈴を鳴らして、二例に拍手して神に願う

(今年こそは結愛に告白されますように)

(今年は健斗くんに私の思いが通じますように)


二人とも他力本願……


つづく




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