最終話 コクハク

ー拝殿にてー

「次はどうするんだ?」

と俺が聞くと

「おみくじ引こうよ!」

と言われた、しかし俺はふと思い出す…

「なんだっけ、ここのおみくじって恋愛運も詳しく書かれてるんだっけ?」

「そそ!ここのおみくじを1度引いてみたかったんだよね〜」

「毎年来てるんじゃないのかよ…」

「こんな近所の神社、そうそうお参りに来ないよ〜」

「ま、いいや。おみくじのとこ行こ?」

「そうだね!」

こうして、俺たちはおみくじを引きに行った


ーおみくじ売り場にてー

「じゃあ『いっせいのーで』でおみくじ一緒に見よ?」

「いいよ」

「じゃ、いっせいのーで!」

結愛の声で俺は自分のおみくじを開く

俺のおみくじの恋愛運にはこう書いてあった


ー恋愛運ー

運命の人が目の前にいる。思いを伝えると吉


(運命の人って結愛の事だろうな……)

と、思っていると

「健斗〜、恋愛運のところどうだった?」

と笑いかけながら結愛が話しかけてきた

「えっ、なんか『運命の人が目の前にいる。思いを伝えると吉』って書いてあった」

と、俺が言うと、結愛が声を上げた

「嘘!」

と言いながら、俺におみぐじを見せてくる

すると、そこには…全く俺と同じ恋愛運が書かれていた。

「えっ?」

すると結愛は顔を赤らめて

「じっ、実は私……健斗のことが昔からずっと好きだったの!

だからその…… 付き合ってください」

自分でもなんで急にこんな言葉が出てきたのかわからない

でも、意外と自然と、この思いを口にできた

「それマジで言ってんの?」

「当たり前でしょ!こんなところで嘘ついてどうなんのよ」

私がそういうと、

「ひゃ⁉︎」

健斗に突然抱きしめられた

私が困惑していると

「俺も、ずっと結愛のことが好きだったよ」

健斗に、そう、言われた

冬なのに暖かい風が吹いていった。


END

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る