(短編)彼女と僕の『ネガイゴト』

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第1話 お呼び出し

「う〜寒っ!」

元旦の朝、俺は起き上がったら俺は寒さに震えた

「これは2度寝案件だな…」

俺がそう言って再び布団に入ろうとした時だった

プルルルル と枕元の携帯が鳴り出した。

「はいはい」

と言いながら俺は電話に出た

「健斗、あけおめ〜」

「結愛か、あけおめ〜」

電話の主は水島結愛という

お互い名前を呼び捨てているが、別に付き合っているわけではないし、ましてや多分友達でもない、俺達の関係を表すとすると’幼稚園からの腐れ縁'だ

「で、こんな元旦の朝7時から何の用だ?」

と俺が結愛に問うと

「いゃ〜、健斗が1人暇だと思って、どう?私と初詣に行かない?」

と聞いてきたが、あんな奴と初詣なんてごめんだと思った俺はとっさに嘘をつき

「残念だったな、俺は今からニューイヤー駅伝を見るんだ」

「ほらやっぱり暇じゃない」

と言ってきた、彼女に嘘は通じないな…

俺はもう諦め

「はぁ、わかったよ。それで?何時にどこ集合よ」

「ん〜と。じゃ、9時半に神社前集合で」

「オッケー。じゃ、また後で」

ちなみに俺たちの関係に付け加えるとすると'片思いしている男子と初恋の女の子である

しかも俺と結愛は友達の多少やスポーツの上手い下手などが全くの真逆のなのだ

もちろん俺の方がスポーツは下手だし、友達は少ないから元旦は家でニューイヤー駅伝を見ようとしていたのだが

「しゃあない。支度するか」

と呟いて、俺は寒さを堪えてベッドを出た


一方その頃、健斗を誘った結愛は……


「うわ〜どうしよう!ないも考えずに健斗を誘ってしまった!」

と、私はベッドの上をゴロンゴロンしながら叫ぶ

というのも、健斗は私の初恋の相手だからだ

小学校3年生の時だったか、私がバカ男子達に取り囲まれて困っていた時に彼が一言放って彼らを退かせてくれた

それ以来、私は健斗に恋しているし、ファーストキスも処女も全て健斗に捧げたい

でも多分、健斗は私の事をただの腐れ縁としか思っていないと思うし、だからこそ今まで付き合うなんていう出来事が起こっていないんだと思う

「あ〜もう! もどかしすぎる!」

私は枕に向かってそう叫び、それを投げてから健斗に会うための支度を始めた。

「いっそ健斗の方から告白とかしてくれないのかな…」

と思いながら


つづく

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