第30話:社会は何を求めるのか ③

特に動画配信の場合はきっかけ作りや基礎的な活動などが必要になるため、アカデミーなどに参加して、個人的にマナーや法律などを学ぶ必要や事務所によっては事務所直属のアカデミーに入学し、研修を受けることを条件に事務所への所属権を得て、研修終了後から当該事務所に所属し、個別に活動するケースやフリーで活動していて、事務所にスカウトされるケース、事務所などを退所し、“事務所所属”から“フリー”になって活動する人など個人の活動形態はさまざまで個人に合わせた活動もしやすい条件も多い。


そのため、気軽に始められて、誰でも活動に参加出来る反面、マーケティング力や技術力や企画力など動画を配信する上で必要な技能を磨かないと活動のマンネリ化を招く可能性があるのだ。


 このように、前者だけを考えてもかなりチャンスは広がっているように見えるが、その反面としていろいろな準備が必要になること、設備投資などに多額の出費がかかること、動画を撮影する際には肖像権、商標権、個人情報などのプライバシー関連の保護や第三者に対する配慮などが必要になることなど日常的に学び続けなくてはいけないことや配慮しなくてはいけないことなどが多く、人気が高くなっていくと住所を特定される、学校を特定される、会社を惡特定されるなど個人情報が第三者によって特定され、拡散される可能性やその拡散された情報を見て、その情報を基にその人をストーカーするなどの犯罪行為によるトラブルも増える。


 その一方で、現在は小学生からICT教育が進んでいるため、動画配信はかなり注目されている部分もあり、どのように子供たちに指導していくのかが問われている。


 後者はかなり自由にいろいろな事が出来て、自分の意思で行動出来るため、集団での活動に対して不安や人間関係に悩んでいる人にとっては“素敵な働き方”や“ストレスが少ない”など就職に比べて楽なように見える反面、きちんと知識や教養などを身に付けていないと失敗しやすい反面も持ち合わせている。


 その理由として、起業を志す年齢にもよるが、今まで学んできたことを今度は自分で新たな組織として一から作り上げていかなくてはいけないし、会社員時代があるならその頃の顧客を引き抜くことも可能だが、引き抜いたことで元々働いていた会社とトラブルになる可能性があるのだ。


 そのため、今は将来的に起業を志している人にとっては会社に就職するのか、就職せずにそのまま起業するのかでかなり難しい選択を迫られている状況にある。


 現在は小学生などで起業を目指す子供たちも増えてきており、実際に起業するための準備をしている子供たちも多い。


 私は今後、各教育課程において柔軟なカリキュラム作成をしていく必要があると思う。


 なぜなら、子供たちが持っている夢や目標を明確化するために学校や学習内容を選べるようにする事が大事だと思う。現在はアカデミック的学校選択や良い教育環境の整備などは進んでいるが、キャリアに特化した教育を幼少期から組んでいる学校は少ない。


 ここが海外から後れを取ってしまう要因になっているように感じる。そして、起業する人が少ないことで雇用などの代替が困難になり、就職のみが選択肢として残ってしまうのだろう。


 現在、起業を志している人は私を含めて少しずつ増えてきているが、その人たちを育てるために的確にアプローチをかけられる人はほとんどいない。


 そのため、子供たちであっても、大人であってもせっかく良いアイディアを持っている人や素敵な個性や感性を持っていたとしてもチャンスを掴めずに潰れてしまうことも多い。


そして、そのような人が就職を望んだとしても企業側からすると扱いにくい人材として扱われてしまうため、短期間で不当解雇に追い込まれ、その度に転職を繰り返すことになるため、次第に自己肯定感や自尊心が薄れていってしまうのだ。


 そうならないためにも“既存のカリキュラム”だけではなく“子供たちの興味・関心を観察し、既存のカリキュラムと子供たちの意欲を繋げるカリキュラム”を作っていく必要があると思う。


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