第29話:社会は何を求めるのか ②
例えば、新卒で入社した会社で最初の目標を月3件設定している人と月15件に設定している人では後者の方が企業にとっては育てがいがあるとみなされるし、15件取りたいと思う社員に優秀な上司を付けて時間をかけて育てたいと思うのだ。
しかし、前者は会社からすると会社の利益に大きく寄与するわけではないため、かなり難しい立ち位置に立たされることも十分に考えられる。
その他にも今の若い世代の労働観には以前とは違った風潮が見られることも増えてきた。例えば、福利厚生や休日などプライベートを重視する人、副業など自分のやりたいことを並行したいという人、少人数で働きたい人など以前に比べるとかなり多様な考え方が増えている印象だ。そして、現在はテレワークが進んでいる事もあり、出社の少ない起業や完全テレワークの企業への就職を目指す学生や転職希望者も少なくない。
新卒で企業に入社する人にはいくつかのパターンがある。まず、“会社員としていろいろな会社で働きたい”という人だ。このような人の多くは3年以内に転職し、さまざまな企業を渡り歩き、最終的には終身雇用もしくはフリーランスとして今まで体験・経験してきた事の専門家として活動を展開しようと考えている。そのため、子供の頃から特定の夢を持っている事も多く、その夢に必要な科目の授業は真剣に受けるが、その他の授業はあまり興味・関心を持っていないというケースもある。ただ、良い学校に行きたいという気持ちが本人たちのプランにあるため、“学歴のため”に授業を受けるという考え方をする人も少なくない。
次に、“嫌な事から逃げたいから就職する”という人もいる。このパターンの人の多くは幼少期からのいじめなどが原因となって引きこもりや不登校になってしまった、家庭もしくは友人関係に問題があり、その問題から逃れるためにどこでも良いから就職して、環境を変えたいと思っているケースだ。このケースの場合、難しいのが今の社会において高卒以下の就職はかなり難しい状態にあり、就職よりも起業やフリーランスとして活動することのほうが本人にとってはストレスが少ないのだが、そのような選択をする人たちの多くは就職した経験もなく、本人たちが持っている背景にもよるが、業種や職種によってはその人が持っている嫌な記憶をフラッシュバックさせてしまうことやトラウマが更に深刻化する可能性も否定出来ない。そして、不登校や引きこもりが長期化している人にとっては勉強の遅れや教養の未習得などが顕著に表れ、周囲が知っていても本人が知らないことも多くなっている事もある。私はこのような人たちを社会に戻すためにはまず、寄り添うところから始めて、次第に周囲との交流に繋げていくことが大事だと思っている。
次に“起業を最終目標にしていて、社会勉強をするために就職を選ぶ”という人だ。
このような人は今の時代は少ないが、この系統でも動画配信者など個人活動をメインとする企業を立ち上げる人と自社で商品開発や製造、販売などを手がける企業を立ち上げる人に分かれる。
そのため、前者は昨今のデジタル化の進行により誰でも始められる身近な手段となっており、子供たちでも親の同意は必要だが、気軽に挑戦しやすくなったため、以前よりも活動者の年齢層が幅広くなり、発信内容も多様化出来たことでどの年齢からでも行動しやすいイメージが強くなってきた。
そして、他の配信者とのコラボレーションや他の配信者から学んで自分の視点で発信することも可能となっている。
ただ、配信をするにしてもカメラや照明などの撮影機器や配信機器、パソコンやソフトウェアなどの備品を揃えなくてはいけないなど初期費用がかなり掛かることや動画配信者が昨年以降急増していることもあり、新たに参戦した人が生き残るためには他の人がやっていないような企画やアイディアを前面に打ち出していくことや今まで他の人もやってきたような企画であってもその企画をアップデートして新しい形にリメイクするなど以前から参加している他の配信者さんとの熾烈な争いの中で切磋琢磨を繰り広げ、その功績を運営さんなどにお勧めされることや有名配信者さんが見たことでその配信者さんの配信などを見ている人に紹介してもらえるようにならないと動画配信の世界ではユーザーさんたちに認知されること、自分のページを成長させることはかなり難しいと思う。
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