EP.00.5「仮面ニンジャー対悪魔のトカゲ人間(原題:Mask Ninjya)」字幕版。制作アメリカ。1971年。

『ニンジャー』。


 それは、神秘の国『ジャパン』の誇り高き戦士の称号である。

 ニンジャーの力は、ゴリラよりもストロング!足はチーターよりも、スピーディー。そして、ラビットのように高くジャンプ。

 ニンジャーはサムライソード、シュリケン、クサリガマと呼ばれるシークレットウェポンを使い、世を乱す悪と戦う。


 ニンジャーはジャパン神秘の力、『ニンジャーマジック』こと『忍術』と呼ばれる不思議な力を使う。

 『忍術』はジャパンの神秘!ミラクルゥな力!!

 ファイヤーを出し、ウォーターを放ち、ウインドーを操り、ランドを動かし、サンダーを落とす!

 また、ニンジャーは1人の人間から3人にも5人にも分身することが出来る。


 更にサプライズ!


 ニンジャーはどんな場所に居ても、人々の助けを求める声を聞くことが出来る!

 そして、ニンジャーはどんなに遠くに居ても、困っている人の元へと、すぐに駆けつけることが出来る!!

 アメイジング!!

 まさに、ジャパンが生んだスーパーヒーロー!ニンジャー!!



 ニンジャーは、ニンジャーマスターの元で厳しいトレーニングをし、そのトレーニングに耐えた者のみがなれる。

 特に優れたニンジャーは、ニンジャーマスターより秘伝のマスクを渡される。

 そのマスクは黒く、鉄で出来ており、頭部の先端は尖っている。マスクには両目が二つあるだけ。

 これこそが、最も優れたニンジャーの証。

 『ニンジャーマスク』である。

 この秘伝のマスクを被った者こそ、最強のニンジャーの証である。


 そして、今!ニンジャーマスターの厳しい修行に耐え、秘伝のニンジャーマスクを手にした男が居た。

 彼の名は『マコト・タカシ』!

 神秘の国ジャパンにおいて、最も強い無敵のニンジャー!!

 『仮面ニンジャー』である!!




『仮面ニンジャー対悪魔のトカゲ人間』




 謎の悪の秘密結社、『フェニックスの集団』。

 彼らは秘伝の魔法『フェニックスの魔法』を使い、人間を怪物に変え、世界征服を目論む悪魔のような組織であった。

 『フェニックスの集団』のリーダー、『イトウ・マッサシー』は邪悪な魔法使い。

 イトウは、ただの青年である『オザキ・マサフミ』を魔法で狂暴なトカゲ人間へと変えてしまう。


 『トカゲ人間』!!

 人間とトカゲが融合したような不気味な姿!!

 二足歩行で歩き、口からは火炎を吐き、罪のない人々を苦しめていた!!


 トカゲ人間は、可憐な美女『アマノ・ミツコ』とその弟『アマノ・ミツツグ』を誘拐。 

 ミツコは仮面ニンジャー、マコト・タカシの恋人であった。

 トカゲ人間は崖の上に、ミツコとミツツグを十字架にロープで縛りつけていた。絶対絶命!!

 なんと卑怯なことか!!


 ミツツグは叫ぶ!


「助けてー!!仮面ニンジャー!!」


 ミツコも叫んだ。


「お願い!助けてー!仮面ニンジャー!!」




 場面は変わって、ここはジャパンのトーキョーにあるザギンの寿司屋『ワビサビ』。

 この店で、マコト・タカシは寿司職人として働いている。

 彼の作る本場ジャパンのカリフォルニアロールは絶品で有名だった。


 マコトはキッチンでマグロを切っていた。

 すると、その時!


「助けてー!仮面ニンジャー!!」


 マコトの手が止まる。


「今の声は、ミツコさんとミツツグくんの声!!」


 ニンジャーは、例え遠くに居ても助けを求める人の声を聞くことができるのだ!

 マコトは寿司職人が着るエプロンを外した。


「待っていろよ!ミツコさん!ミツツグくん!」


 マコトは走り出した。

 そして、マコトは自分のカバンの中から選ばしニンジャーのみが着ることを許される『ニンジャースーツ』と、秘伝のニンジャーマスクを取り出した。

 『ニンジャースーツ』と、『ニンジャーマスク』を身に付けるマコト・タカシ!

 彼は最強のニンジャー、仮面ニンジャーへと変身した!!




 場面は戻って、崖の上。

 十字架に張り付けられたミツコとミツツグは、太陽の下で苦しんでいた。

 それを見て、トカゲ人間は笑う。


「フハハ!奴はここには来ない!!お前たちはここでジャパンニーズ干物になって、死ぬのだ!!」


 その時!!


「待てい!!!」


 どこからか、男の声が響いた。

 驚くトカゲ人間。


「誰だ!!」


 そこには、黒いオープンカーこと『ニンジャーマシーン』に乗った黒い仮面と黒いニンジャースーツを着た男が現れた。

 ミツコとミツツグは、彼の名を呼んだ!


「仮面ニンジャー!!」


 黒い仮面の男、仮面ニンジャーはニンジャーマシーンから飛び降りた。

 そして、『シュリケン』を投げ、ミツコとミツツグを縛り付けていたロープを切る。


「なにぃ!!」


 トカゲ人間は驚く。

 十字架から離れ、駆け出すミツコ、ミツツグ。

 トカゲ人間は仮面ニンジャーを睨む。


「貴様!何者だ!!」


 仮面ニンジャーは両手を前に出して構える。


「ジャパン神秘の戦士!仮面ニンジャー!!!」


 驚くトカゲ人間。


「なに!?貴様が、仮面ニンジャーだと!?」


 仮面ニンジャーはトカゲ人間に指を差す。


「卑劣な悪のトカゲ人間め!!貴様は、天が許しても、この私が許さん!!」


 仮面ニンジャーは、サムライソードを取り出す。


「サムライソード!!!」


 『サムライソード』!!

 最強のニンジャーにのみ与えられる、選ばれし者のみが触れられる幻のソードである!!

 どんな分厚い鉄板も真っ二つにできる!!


 仮面ニンジャーは、トカゲ人間にサムライソードで斬りかかる。

 しかし、トカゲ人間の爪は鋼鉄で出来ていた!

 サムライソードはトカゲ人間の爪によって折れてしまう!!


「なんだと!!サムライソードが折れた!!そんなバカな!!」


 驚愕する仮面ニンジャー!


「くらえー!!」


 トカゲ人間は口から炎を吐いた。

 炎を受ける仮面ニンジャー。


「うおーー!熱い!!」


 仮面ニンジャー、絶体絶命のピンチ!!

 だが、仮面ニンジャーはまだ倒れない!!

 手から鎌のついた鎖を出した。

 これぞ、『クサリガマ』!!仮面ニンジャーの武器の一つ!!選ばれ者のみが操れる最強の武器だ!!


 クサリガマを振り回す仮面ニンジャー。

 その風圧で、炎が消えていく。


「なんだと!!」


 驚くトカゲ人間!!

 そして、仮面ニンジャーはシュリケンを投げる。

 シュリケンはトカゲ人間の腹に刺さる。


「痛い!!」


 痛がるトカゲ人間。

 そして、仮面ニンジャーは両腕を大きく振り回し、叫んだ。


「ジャパン神秘の光!サムライニンジャーパワー!!」


 すると、仮面ニンジャーの身体は金色に光った。

 そして、光が消えた。


「うおおおーー!!!」


 仮面ニンジャーは走り出し、トカゲ人間を殴った。


「おのれ、仮面ニンジャー!!」


 トカゲ人間は殴り返した。

 仮面ニンジャーとトカゲ人間は激しく殴り合った。

 殴り合いの末、トカゲ人間は倒れた。

 仮面ニンジャーの勝利である。


「これが、ジャパンの神秘!サムライニンジャーパワー!!悪よ、滅びるがいい!!」


 トカゲ人間はもう立ち上がれなかった。

 戦いに勝利した仮面ニンジャーは夕陽を浴びる。


「仮面ニンジャー!」


 ミツコとミツツグが仮面ニンジャーの元に駆け寄る。


「ありがとう!仮面ニンジャー!!」


 礼を言うミツツグ。仮面ニンジャーはミツツグの頭を撫でる。

 そして、仮面ニンジャーは大きくジャンプして、ニンジャーマシーンに乗り込んだ。

 走り出すニンジャーマシーン。


「さようならー!仮面ニンジャー!!!」


 去って行く仮面ニンジャーに手を振るミツコとミツツグ!!

 ミツコは、仮面ニンジャーの背中を見つめ、


「仮面ニンジャー……。あなたは一体、何者なの!?どこから来て、どこへ去って行くの!?」


 ミツコとミツツグは、仮面ニンジャーの正体がマコトであることを知らなかった。

 仮面ニンジャーは、ニンジャーの掟により、ニンジャーマスター以外に正体を知られてはいけないのだ。



 孤独な仮面ニンジャーの戦いに終わりはない。

 悪の秘密結社『フェニックスの集団』が存在する限り、助けを呼ぶ声が聞こえる限り、彼に安息の日はないのだ!

 頑張れ!仮面ニンジャー!!

 負けるな!仮面ニンジャー!!

 いつか、この世界から悪が消えるその日まで!!



 完

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