幕間6 竜馬と裏朱里

幕間6


裏朱里side


人識達は竜馬宅を訪れ、そのまま昼食をご馳走になっていて。


そんな中、竜馬と裏朱里は二人きりで対面していた。


何年ぶりになるだろうか?


あの化け物がリュー君を殺してから、私の心の中の闇は晴れない。


だからこそ、今この瞬間がとてつもなく愛おしい。


ああ、大好きなリュー君♪


私の愛しき神様♪


全てを捧げると誓った一番星♪


もっと、もっとこの時間が…


「なぁ、裏朱里…お前、何をしに来た?」

「あっ、言い忘れたね。良い子達だったでしょ?」

「…アイツ等か?まぁ、悪い印象は無かったが…」

「でしょ?本当に可愛いんだよね…」

「お、おう…」


あれ?何故か、リュー君か引いてる気がする…


…うん、気の所為だね♪


「今日は自慢しに来たの♪リュー君にいの一番知って欲しくてさ♪私の家族を!この世界で出逢ったリュー君の次に大切な宝物を!」

「裏…いや、朱里…それは良かったな。」

「うん♪」


と、リュー君は微かに微笑んだ。


ああ、愛おしい…


やっぱり、リュー君には笑顔が似合う。


あんな真っ青になった死に顔じゃ決してない!


…やっぱり、私はあの化け物が嫌いだ。


リュー君を殺したお前に、リュー君を愛する資格などなく、穢すだけだろうに…


おっと、今はそんな事は良いんだ♪


「まず、巧望はね…」


あの子達の良い所、いっぱい語らなきゃ…


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理解わかった!理解わかったからもう良い!お前が物凄い親バカや孫大好き人間なのは身にしみたわ!」

「えへへ、リュー君♪そんな急に褒め言葉を言われちゃったら照れちゃうよぉ…」

「いや、褒めてはないぞ?」


またまた、リュー君ったら相変わらず冗談が得意なんだから♪


「で、だ…」

「あれ、何かなリュー君?」

「お前、だろ?」


あは、流石リュー君♪


相変わらずアホな化け物とは大違い!


「そうだよ。実はね…」

「なっ!?」


私は、彼の耳元にこっそりともう一つの用を呟く。


それを聞いたリュー君は驚愕した顔を見せ…


「それは本当なのか?」

「うん♪私はリュー君には嘘をついた事がないの忘れちゃったかな?」


今の私は家族にもつかないけどね♪


「まぁ、あのモルモット私の娘に伝えておいてよ。『雑な監視や捜索するより、そっちの方に警戒しとけ。』ってさ…」

「お前…」

「じゃっ、そろそろ昼食を食べに行こうよ♪皆も待ってるよ♪」

「…確かに、そうだな。今は食べる事だけ考えるとしようか……」


もう、歯車は壊された。


物語はどう進むか誰にも理解わからず、ページを捲るスピードは加速していく。


さて、今度は誰が決着を着けるのやら?


「楽しみだなぁ…」


でも、もし私の家族に手を出すのなら…


「私も本気を出そう。」


…其処から先は、私の独壇場セカイだ。


続く

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