幕間1 初めての本気の恋

幕間1


俺の名は竿崎さおざき 竜司りゅうじ


○✕大学の二年生だ。


自慢じゃないが、俺はモテた。


顔はイケメンだし、様々な女に告られた。


そのお陰で色んな女を抱く事ができ、渇く隙もない程に充実した日常を過ごしていた。


「ううん、この女は飽きたなぁ…」


今、抱いているセフレどもには飽きがきていた。


しかし、最近は良い女を見つけられていない。


どうした物か…


「ん?アレは…」


ふと、変な奴等を見つけた。


大学で堂々と手を繋いでるバカップルだ。


マジか、今時そんな奴等が居るのか?


しかし、女の方はスタイルが良いな。


抱き心地も良さそうだ。


久し振りに、男が居る女を口説いて寝取るのも良いかもな。


どれどれ…


「えっ…………………………………………………」


思わず、見惚れて固まってしまった。


何だ、あの女…


今まで抱いてきた女の誰よりも良い女じゃねぇか。


俺のタイプにガッチリとハマる音がした。


「惚れた…」


こんな感情、初めてだ。


これが一目惚れか…


手に入れたい。


俺に愛を向けさせたい。


情欲とか関係なく、あの女を俺の物にしたくなった。


「よし、行くか!」


俺にかかれば、チョロいもんだぜ!


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「ねぇ、暦ちゃんだっけ?俺と付き合わない?あんな奴と別れてさ?」

「えっ、普通に嫌です。ごめんなさい。」


即答だった。


何故だ…


…俺はあんな男より魅力的な男の筈なのに!?


クソっ、クソっ!


悔しい、俺がフラれるなんて有り得ない!


だが、嬉しい偶然が起きた。


あのお邪魔虫な男が俺が所属してるサークルに入った為、彼女もそれに着いてきた。


よし、チャンスはまだある!


さり気なく、俺はアピールをし続けた。


だが…


「やっぱり凄いね、人識くん!」

「はは、褒め過ぎだよ暦。照れるから止めてくれ。顔が真っ赤になって死にそうだ。」


それにすら気が付いて貰えず、ずっとあのお邪魔虫とイチャついていた。


ふざけるな!


ソイツは俺の女だぞ!?


ちくしょう!ちくしょう!


そうして、無駄な日々を一年過し…


…ずっと、お邪魔虫とイチャつく暦を見せつけられ続けた。


地獄だ…


だから、俺は…


「…もう手段は選ばない。」


早く、ソイツから解放してあげるぜ。


そして、お前は俺の暦になるんだ!


続く

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