第37話 高校生になりました!

第37話


あれから数ヶ月経ち…


俺達は…


「おい、遅いぞシスコン。」

「黙れ厨ニ。お前が早いだけだ。」

「だあっ、俺を挟んで喧嘩すんなやっ!」

「またやってるねぇ…」

「風物詩だよねぇ…」


俺達は高校生になっていた。


時間が経てば、色々と変わる物もある。


陽葵はよく笑う様になり、よく陽や葵と過ごす様になった。


ヤバい、泣きそう…


やはり、家族はこうでなきゃ…


しかし、未だに変わらない物がある。


暦関連の事が解決してない事だ。


暦関連とか真宵は嫌がるだろうし、陽葵には単純にそんな事をする余裕が無い。


俺?俺は単純に年齢と金の問題だ…


さて、マジでどうしようかな…


「どうした、雪崎?また何時もみたいに変な事を考えているのか?」

「誇大表現すな。誰がいつも妄想してるって?」

「お前。」

「このクソガキが…」

「一応、同い年だろうが!」

「だから、何で俺を挟んでやるの!?イジメ?これイジメなの?」


ヤバい、コイツと居ると精神年齢が引っ張られる!


まぁ、それはそれで楽しいから良いのだが…


それと、毎回挟んでごめんな太一モブくん


お前という緩衝材がないと、もう少し派手になっちゃうから…


「はぁ、話変えるぞ!いや、昨日の生徒会の会長良かったよな!」

「変え方雑だな。まぁ、強いて言うなら副会長かな。同じ双子なのに、姉の方が下にいるのがペネだ。」

「聞こえてるわよ、葵?」


御愁傷様だな、葵。


大丈夫、骨なら拾ってやる。


ついでに火葬もして、豪華な墓も建ててやるよ。


『シスコン、此所に散る』ってな!


「たーくんは誰が良かったの?」

「俺か?正直に言うと、名前も顔も覚えてない。」

「あはは、たーくん寝てたもんね。立ったままの状態でさ…」


これこそ前世から受け継がれたスキルだ!


バレたら怒られるけど、以外と役に立つ。


どうでも良い校長の話に苦しまずに聞き流せるからな!


「私はちょっと気になる娘が居るんだよね。あの書記の女子。」

「解る!何か気になるんだよね!」


と、葵をボコりながら陽も話に混ざってくる。


…本当にご臨終しないよな、葵?


「何かよく解らないんだけど、目を引かれるんだよね。」

「そうそう!ちょっと違うんだけど…」


「巧望くんと会った時みたい!」と、陽は言った。


何じゃそりゃ…


「それと同時にね…」

「うん…」

「「…嫌な予感もするんだ。」」


と、彼女達は告げる。


当たらなきゃ良いが…


俺、運が悪いからな…


続く

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