第3章 過去は消えない

第17話 世界を染める純愛な闇

第17話


何で!?


何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で!何で何で何で!?


嫌だ、その姿を見せるな!


また、俺を傷付けるつもりか?


また、俺を嘲笑うつもりか?


また、俺を拒絶するのか?


また、俺を捨てるのかよ陽葵…


「あ゛…あ゛おっ…う゛え゛っ…」

「たーくん!?大丈夫!?」

「おい、どうした巧望!?」


ヤバい、駄目だ!


意識が…


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(ん?此処は…)


気が付けば、真っ暗闇な空間に居た。


しかも、何か変な黒いモヤあるし…


これ、何かねちっこくて嫌な感じだ。


『ふーん、凄いね。この世界に入ってきて、自分を見失わないなんて。』

(えっ、誰?)


振り向くと、一人の女性が居た。


だが、それと同時に背筋が震えた。


コイツはヤバい!


脳がそう語りかけてくる。


だが、手足が言う事を聞いてくれない。


動け!動けよ、俺の手足!


今動かないと、コイツに呑まれ…


『ごめんね、少し圧を出し過ぎたかな?』

(はぁはぁ、う、動く…)


彼女がニコヤカに嗤うと、手足が動く様になる。


コイツ、底が知れない。


まるで、ブラックホールと相対してる気分だ…


(お前、誰だ?)

『ん?そう言えば、名乗ってなかったね。ごめんごめん。』


と、あざとく謝る彼女。


だが、その動作一つ一つが恐怖を煽る。


まるで、だ。


近くに存在するだけで、死の気配が過る。



『私の名は 。だよ。』


こうして、遂に俺は出会った…


邂逅してしまった…


…世界を染める純愛の闇、世界を滅ぼす程の妄信と執念、愛情を拗らせたクソみたいな現人神に。


続く

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