第11話 Are you ready?
第11話
押し倒された俺。
最初は重いなぁ…としか思わなかった。
だって、ムラムラしない(できない)もん。
感想なんか、そんな物しか浮かばないよね。
「あれ?サワサワしても、立たないよ?」
「そりゃそうだ、EDなんだもん…」
「じゃあ、ペロペロ!ペロペロもしてあげるね!」
「やめい!」
流石に止めた。
立たない息子を舐めても、虚しいだけである。
…お互いに。
「痛い!たーくんが打った!」
「そりゃ叩くわ。もう少し冷静になれ。」
「だって、立たないっていうもん!エッチな事をしてあげれば立たせられると思ったんだもん!」
「お前、中1だよな?」
誰だよ、この娘に性教育をした奴…
…あっ!
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俺達がまだ小学生の頃…
「たーくん、子供ってどうできるの?」
「あ?男のアレを女のアソコに突っ込めばできるぞ。基本的に運だがな。」
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童女相手に平然と性知識を教えるバカな男が此処に居た。
というか、俺だった。
うん、これ遠回りな自爆だね。
他にも色々と教えちゃった気がするし…
「わーん、なら、とっておきのバイアグラ使ってやる!」
「何で持ってるんだよ!」
「お母さん達の部屋から盗んだ。」
「返して来なさい!」
「…ちっ。」
「舌打ちしない。」
「は〜い。」
と、渋々返しに行く雫。
それは最後の手段だというのに…
そんなので解決しても意味はない。
やはり、行くべきなのか…
もう中学生なのだ。
ある程度の自由はある。
明日からはちょうど休みなのだ。
「行けると思ったのにな…」
「おい、雫。明日、暇か?」
「えっ?暇だけど…」
「なら、着いてこい。一緒にお出かけだ。」
そう言うと、ピタンと雫は固まる。
そして、ガタガタと揺れ始め…
「うん!行く!絶対行く!死んでも行く!」
「お、おう。まぁ、あまり楽しめる場所じゃねぇと思うぞ…」
「そんなの?どんな場所に行くの?」
「…地元だよ。」
「えっ?此処じゃ…」
「違う。前世のだ。」
「えっ…」
そろそろ話しても良いだろう。
というか、今俺が信用できる奴は…
「俺には前世の記憶がある。」
お前しか居ないんだ、雫。
だから、俺は覚悟を決める。
さっさと、このくだらないゴミみたいな妄執を断ち切る為に。
続く
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