第7話 4 Days Ago
莉緒は深く眠れないまま、日曜日の朝を迎える。
スマホの電源を入れるかどうしようか悩んだが、この家に時計代わりになるものがスマホ以外にないので、思い切って電源を入れる。
スマホは莉緒の見えないところに置いておき、後で時間を確認することにしてベッドから起き上がり、そのままキッチンに向かう。
冷蔵庫からウーロン茶を出してマグカップに注ぎ、椅子に座ると少しずつ飲んでいく。
そろそろ、スマホの電源が入ったころかな、と思い、マグカップをテーブルの上に置くとベッドに戻る。
恐る恐るスマホに手を伸ばし、画面を確認したが、時間が表示されているだけだっだので莉緒はほっとして、時間を確認すると、7時少し前だと知る。
そして、律から返答もないことがわかる。
(忙しいのかな?)
莉緒は頭が重くて、ぼーとしているのを感じた。
(少し眠ろうかな)
そのままベッドに潜り込み眠り始めた。
目が覚めたのはもう夕方という時間だった。
眠ったせいか、少し頭が軽くなった気がする。
莉緒はベッドに上半身を起こすと腕を上に伸ばしたあと、ベッドから出てシャワーを浴びる。
シャワーを浴びた後は、ありあわせの物で食事をして、明日のために早く眠ろうと思い、律からもらった薬を1錠だけ飲む。
そのままスマホだけを持ってベッドに潜りこむとうとうととし始めた。
莉緒はこのまま眠れそうだな、と思った瞬間、部屋の中を誰かが歩く足音が聞こえてくる。
そのまま起きて部屋を見るが、もちろん誰もいない。
階上は屋上しかなく、足音が聞こえるような環境ではない。
なにより、足音は莉緒のすぐ近くで聞こえていた。
その時、スマホから音声が聞こえる。
『莉緒さんはあと4日後に亡くなります』
莉緒は悲鳴を上げスマホを投げると、律からもらった薬を一気に4錠飲みほすと、そのまま意識を失った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます