第14話 1000ハマリ
「では、達者で」
今回もエンマ様は根勝ちした銀次を現世に戻した。回数は遂に999回――四桁の大台目前だ。
「とうとう1000ハマり……もう限界だ! 次で天国直行のスペシャルタイムに突入させてやるか……」
エンマ様は銀次の驚異的な粘り腰に遂に根負けした。そして、1000回で心の軍資金が切れてしまったのだ。
そんな事情は露知らず、銀次はまた、閻王庁の裁判所へ導かれた。
エンマ様からしたら、もう顔も見たくないほどの駄目人間。なので、いつものセリフを別れの言葉へと変えた。
「――ヘソに玉を入れる事ができれば、大当たり、『必ず』天国行き――」
セリフを『つまり』から『必ず』へ。茶番から本番へと変更した証左だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます