第3話警察ごっこ

もう、中学二年なのにキョンシーごっこや警察ごっこをしていた。

ある日、文房具屋さんで白チョークを買い、路上駐車してある車のタイヤに線を引き、アスファルトに14:45とか書いて遊んでいた。

大人は白チョークを見ると直ぐに車を移動させる姿が面白かった。

出っ歯学習塾の近辺は、路上駐車の取り締まりが厳しいと噂され始めた。


僕たちは、中学校付近も取り締まった。

ある日、警察から学校に電話が来た。

「お宅の学校付近では、駐車違反の取り締まりはしてないのに、住民から中学生がチョークで書いているような事を聞いたのですが、心当たりありませんか?」と。

真っ先に、僕たちが疑われた。

しかし、担任に聞かれても、

「何の事かのぉう」

と、無視していた。最近は文房具屋さんより、学校のチョークを使っていたので、文房具屋さんからは足が付かなかった。


ある日、1台の車の取り締まりをしていると、車の持ち主が現れた!

出っ歯先生の車だったのだ。

ついに、我々出っ歯警察は捕まった。

だが、現に路駐が減ったので、叱られなかった。

さて、19:00が近付くと、真面目腐った顔で授業を受けた、我々出っ歯塾生徒だったのである。

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