第35話
反論と提案はかえって相手の怒りを助長する。ヒタスラ私は聞いてあげた。
いつの間にか午前4時になっていた。
「みかん、抱かせてくれ」
そういって手を握ろうとした時にはさすがに、
「バカっ」
といって手背を叩いた。
聞き上手は時に相手の勘違いを誘う。最後はそれかよ。とっとと帰れ。
「三谷、もう眠いよ。また話す機会はあるからさ、今日は終わろ」
私は叩いた手を二度、促すように彼の胸元へ返した。
「お代はいいから」
三谷は生気なくうなづいて、席を立った。
長すぎた1日だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます