初めての進化
「やっと止まったか………」
あれからしばらく通知が鳴り続け、経験値を獲得した通知が止まることはなかった。
まあ、これは俺が【吸魂】が一定範囲内の魂を全て吸収するっていう所をちゃんと理解していなかったというところが今回の問題だな………
それに蝶だけに気を取られていて気づかなかったが他の生き物の魂がしっかりと存在してた。
具体的に言えば蟻やカエル、カマキリ、ダンゴムシなどだ。
そして、どうやら魂も完全に取り込むのではなく、イメージとしては一部を切り取ってそれを分解して経験値とスキル経験値にして残りの部分はまた俺の体から出てきて周囲に霧散する感じだ。
そう考えるとむしろよく止まってくれたと思うべきだな。
最悪今もまだ通知が鳴り続けていた可能性だってあったんだから。
それに、俺の体から青白い靄が延々と立ち上がっているのも正直見ていて若干引いちゃったし。
とりあえず今はステータスを確認するべきか。
「ステータス」
------
名前:神山 空
性別:男
年齢:16歳
種族:人間Lv.24/レッサーレイスLv.10(進化可能)
職業:学生
体力:320/320 魔力:270/270
攻撃:181
防御:72
俊敏:70
器用:90
知力:177
幸運:63
所持SP25
魔法スキル:【風魔法Lv.1】【火魔法Lv.1】
取得スキル:【暗記Lv.4】【速読Lv.2】【柔術Lv.1】【鑑定Lv.3】【看破の魔眼Lv.2】【飛翔Lv.2】【怪力Lv.3】【跳躍Lv.1】【斬撃強化Lv.1】【頑強Lv.2】
種族スキル:【魔力操作Lv.2】【魔力増加Lv.1】
職業スキル:【知力強化Lv.2】
固有スキル:【吸魂Lv.1】
称号:境界の管理者とコンタクトをとりし者
------
なるほど。
いくつかのスキルが取得できていて内【飛翔】スキルは元々持っていた種族スキルの【浮遊】スキルが【飛翔】スキルに統合されたお陰で【浮遊】スキルが消えてしまったけど【飛翔】スキルのスキルレベルはLv.2に上がってくれた。
そして【看破の魔眼】はずっと使ってたからLv.2になってくれたし、【怪力】は蟻からのスキルで一回で獲得できた経験値は少なかったけどめちゃくちゃ数が多かった。
それに、【跳躍】はカエルから、【斬撃強化】はカマキリから、【頑強】はダンゴムシから取得できたスキルだ。
ちなみにそれぞれのスキルの鑑定結果はこんな感じだ。
【飛翔Lv.2】
・【浮遊】スキルの上位スキル。
・魔力を消費することで自由に空を飛ぶことができる。
・消費魔力はスキルレベルに依存する。
【怪力Lv.3】
・【攻撃強化】スキルの上位スキル。
・攻撃のステータスが2.3倍になる。
【跳躍Lv.1】
・高く跳べるようになる。
・跳べるようになる高さはスキルレベルに依存する。
【斬撃強化Lv.1】
・斬撃系の攻撃を1.1倍にする。
・強化倍率はスキルレベルに依存する。
【頑強Lv.2】
・【防御強化】スキルの上位スキル。
・防御のステータスが2.2倍になる。
こんな感じだった。
正直種族Lv.が上がるだけでも十分強化されていたがスキルのほとんどがステータスの強化スキルだったからすごい強くなったと思う。
まあ、スキルのレベル上げに関しては今のところ【吸魂】スキルしか思い付かないんだけどな……
………それにしても。
「【吸魂】スキルのレベルが上がらないな…」
今まで通りだったら数回使用したらスキルレベルがv.1からLv.2に上がっていたからあの通知の回数だったらもう上がっていてもおかしくないと思うんだけど。
なんでだ?
「………まあ、悩んでてもわからないか。さすがに情報が足りなすぎる。」
今、分かんないところは置いておこう。
そんなことより。
「もうレッサーレイスの種族レベルが最大に………!」
そう。
レッサーレイスの種族レベルが最大になったのだ。
まさかLv.10がレッサーレイスの最大レベルだったとは。
称号のお陰もあって経験値が貯まるのはめちゃくちゃ早くてレベルがどんどん上がっていってくれた。
そしてレッサーレイスのレベルが最大になってくれたってことは………
「進化できるってことだよな!」
そう。
レベルが最大。
つまりは進化することができる。
ステータスにもレッサーレイスの横に進化可能と書いてあることからも進化は間違いなくできるんだろう。
ただ、どんな進化ができるのかはまだ分からないんだよな。
まあ、とりあえずステータスの(進化可能)をポチっとな。
※進化したら進化前には二度と戻ることはできません。
それを加味してお決めください。
レッサーレイス
| |
レイス ウィスプ
ふむ…レイスにウィスプか。
レイスはレッサーレイスの種族説明の所にレイスの下位種族ってあったからあるだろうなとは思っていた。
だけどウィスプはなんだ?
俺の想像通りだったらレイスみたいに幽霊らしいタイプじゃなくて人魂みたいなタイプだと思うんだけど。
………ってか鑑定すれば良いか。
「【鑑定】」
ウィスプ
分類:魔物
【火魔法】を取得したレッサーレイスが稀に進化する種族。
【火魔法】に特化している。
なるほどな。
ウィスプは【火魔法】に特化している種族なのか。
まあ、こっちはないな。
【火魔法】に特化しているってことは他の魔法が使えなくなる可能性があるってことだ。
俺は【火魔法】以外の魔法も使いたいので却下で。
そしてレイスだが…まあ、レイスはレッサーレイスの上位互換で【吸収】が使えるようになるだけだろと思うし調べなくても良いか。
「よし。決めたぞ。」
考えるまでもなかったが俺はレイスの進化先にした。
理由は簡単。
さっきも言った通りウィスプは【火魔法】に特化しているらしいから他の魔法を使えなくなるかもしれないし、ステータスも変わるかもしれないからレッサーレイスの上位種族でそこまでステータスも変わらないだろうから違和感も少なくて済むかもしれないしな。
「それじゃあ、進化っと」
その言葉と同時に頭の中でレッサーレイスからレイスに進化すると宣言する。
『それでは、進化を開始します。』
そのアナウンスとともに俺の視界は全てが真っ白になるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます