第2話あの日の想いを返してほしいくらい
「茉奈夏には笑顔が似合って可愛いのに、いっつも不機嫌そうにしてるよねー。そんなんで良いの?」
「不機嫌に見えてるんなら、セクハラじみたのやめてよ。私にばっか......」
「セクハラぁー?そんなことした覚えないけど。詰まんない反応されるより、面白い反応してくれる親友をからかう方が良くない?」
「ぜんっぜん良くないっ!迷惑なのっ私からしたら!」
「へぇー......あのとき、あんなこと言ってきた茉奈夏は言うようになったね~」
ケラケラと笑いながら、あの日を引き合いに出し、からかってきた京堂。
「セクハラモンスターだなんて思わなかったし......あのときは。ま、まあ......男子に襲われるよりはマシかな。ほんのちょっぴり......」
「酷い言われようじゃ~ん、セクハラモンスターって!今日は見せてくれる?」
「ううん。出来上がってないって......変態オヤジみたいに見られるの、抵抗あるし」
「変態オヤジって......可愛い娘を愛でたくなる気持ち分かんないの?茉奈夏ってばぁ」
昇降口を抜け、校舎を後にし、下校する私と京堂。
校則に反しない程度の着崩した制服の着こなしに茶髪のミディアムショート、日焼けしていない白い肌、モデルのようにすらっとした体型の京堂になに一つ勝てる要素がない。
神様に嫌味のひとつやふたつ言っても言い足りないくらいだ。
彼女に恋人さえ出来れば、セクハラはなくなるはずなんだけど......誰か、京堂と交際してやってくれないかなぁー。
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