39 海だあああああーーー!

 本日はピリポに王都で会う約束をしています。


「ピリポ!久しぶり!」


「ロベル!久しぶりね!」


 ピリポは満遍の笑みで手を振っている。ほんっとかわいい。最高!


「ロベル。海に行くって聞いてたけど王都だよ?遠くない?」


「大丈夫だよ!だいたい3秒くらいで着くはずだから。」


「3秒!どうやってるかは聞かない方がいいよね?」


「んー?言ってもいいけどよくわからないと思うよ。」


「そうなのね。じゃあ、何するの?」


「少し王都で遊んでから行こうかなって、じゃないとこんなに朝から会うわけないからね。」


「そうだったのね!じゃあ、ある店に行きたいからついてきて!」


「わかったよ!」



〜〜〜〜〜



「ふ、服屋?」


「そうよ!ロベルはもうちょっとラフな服装をした方がいいのよ!私が買ってあげるからさ。」


 かなりラフな服装はしてきたんだけどな?


「いらっしゃいませ〜」


「男物はこっちね。早くしましょう!」


「??」


 早すぎない?


「ん〜。これとかどうかな?」


 やっぱ早すぎない?


「これ?すごい丈が短くない?」


「そんなことないと思うよ?」


 貴族に毒されたのかな?変に感じるのは。


「じゃあ、試着室にいってきて、別の服持ってきとくから!」


「わ、わかったよ。」



〜〜〜〜〜



 すっごい疲れた。1時間試着し続けるのはこんなに大変だとは。


「じゃあ、海に行きましょう!」


「そ、そうだった。」


 えーと。まず何使うんだっけ。


「じゃあ、ある程度上空まで飛んでね。」


「わかったわ。」


「じゃあ、僕に掴まってね。」


「っ!は、恥ずかしいです。」


「時間かかってあまり遊べなくなるかもよ。そうしないと。」


「うー。分かりました。」


 掴まられるってなんか変な。って言うより抱きついてきてるみたいな気がするけど。


「じゃあ、行くよ。目を瞑っててね。3、2、1」


 いや、速い速い。何でこんな速く移動できるものをってもう着いた、いや、通り過ぎてる!

 急いで戻らないと


「着いたよ。ピリポ。」


「おー!海だあああああーーー!」

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