32 弟!?Part2and結局婚約どうなる?

「母さん!大丈夫?」


「ええ、妊娠が判明してある程度経ったからね体調も戻ってきてるわ。それに、お腹も膨らんできたわよ。」


「本当だ。また生まれるなんて、嬉しい。ちなみに性別は?」


「男よ。初めての弟ね。」


「弟!嬉しい!」


「当主争いとか不安にならないの。」


「弟が投手になりたければ譲るし、なりたくないなら、僕がやるつもりだからね。」


ーーーーー


 プライバシーの意味がないピリポさんは可哀想だと思わないのか。


 確かに役目を果たしてもらうためにはしっかりと状況を把握するために監視をする必要があるのかもしれないけど。


 し、白い?


 うわ、目が死ぬ。何が起きたんだ急に眩しくなって。


 う。何されたん..。



□□□□□□



「やっと起きましたか。おそいですy..」


「アレプト!どうしてここに?」


「時間稼ぎされちゃいましたね。魔人ごときが厄介なことをしますね。」


 “魔人ごとき”か。つまり、魔族か。


 ピリポさんは近くにいない。アレプトが逃したか。地味に厄介な展開だ。せめて、アレプトが起きて、勇者を連れてこないと勝てない。


「さて、魔族。どれくらいの攻撃なら耐えられる?」


 まずは手始めに〈旋風永来〉威力3倍はあまり効果ないかな。じゃあ、〈闇火水風土光斬〉威力8倍。


 おお、体が真っ二つに。でも、どうせ再生しちゃうだろうから、次は核を狙って、〈闇火水風土光斬〉威力10倍。


 全然切れないな。耐久戦するしかないかな?


「お前、私の体に何をした。」


「え?どうしたってお前、再生してねえじゃねえか。」


 どういうことだ?あの魔族を吹っ飛ばしたときに傷ひとつもなかったから魔族の再生速度は異常だと思っていたのに。

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