31 こ、婚約!

「では、報酬はなんとするかね。婚約とかか?」


「「へっ」」


 それは冗談だろ。ピリポさんも驚いて反応しちゃったし。


「確かにありですな。この2人が協力し合うことで勇者は強くなっていきますし、討伐後の対応も楽になる。」


 宰相さんまで味方しないで。お願いします。


「では、こ・・・」


「「ちょっと待ったー!」」


 うん。揃うよね。そんな気はしてた。90%くらいの確率で被ると思った。

 でも、言わないとだめだと思ったんだ。



目で会話すること30秒(魔法で会話すればよかったと後で思った。)


「ゴーン陛下。私たちは付き合っているわけではありません。今までのことを考えると、勇者は討伐した後、勇者自身に爵位を与えるのですから、基本的には位が高くても、私が嫁ぐ様な形となりますが、現状、クライエット家には後継は私しかいないため不可能でしょう。」


「別に勇者が嫁いでも問題はないぞ。」


「はっ?」


「知らんかったか。載っているものが少ないから仕方がないのかの。」


 実家にある本をほとんど読んだはずなのに知らないぞ。どうなってんだよ。


「デートとかもしたらしいし良いな。」


「え、その情報どこから。」


「勇者についてる使用人はこちらが出してるからな。そうゆう情報も簡単に知れるのじゃよ。」


「プ、プライバシーはねえのかー!」

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