第23話 皆、結婚の兆し



初詣から1週間泰真は諦めたのか

考えると言っていたが返事は来ない。

多分考えてもいないんだろう。

泰真に取っては35迄独身は

決定事項❗


明日結婚してなんて本気で言う訳なかろうが、試しただけじゃん本気にスルナ!!

返事が無いのが返事と言う事なのだろう。


ヤッパリちょっと寂しいのは

泰真を好きなんだろうか。







・・・



「どーした?元気なくないか?」

会議が終わって、くったりしている泰真に大河は、話かける。


「ああ、まあな!」


「どーした!お前らしくないな!」



「茉穂がすぐ結婚しないと

付き合わないとか言うし

俺は、まだ早いと思うんだ


結婚ってサ


旅行行くも、飲みに行くも嫁に

許可もらうんだろ?

嫁がダメ‼️と言えばダメなんだろうし、そんな窮屈な生活したくない!」



「アハハハそんな事かー

当たり前じゃん。

それが一緒になるって事だ。」

大河は肩をポンポンと叩き



「お前ひょっとして

マリッジブルーか?」

まだ付き合ってもないのに?と大河は可笑しくて可笑しくて仕方がない。


「なら茉穂は諦めろ!

もうお前の自爆から

解き放してヤレ」


「茉穂言うな、呼び捨てするな!」

と一丁前に泰真はムカつくのに茉穂を手に入れようと思わないのが大河には不思議だった。



「お前・・・」

大河の発した言葉に泰真は顔を上げたが大河は言葉を飲み込んだ


「何だ?」

言いたいことがあるなら言え

みたいな顔をしたが、こんな時何を

言っても堂々巡りだと思って

大河は何も言わない事にした。


結婚とは家庭を持つ事だ、

赤の他人と一生を共にする事だ、他人だからこそ、自分の1部に成る為に葛藤もあるはず

その時どうするかだ!


赤の他人を命懸けで守るのが男の仕事、人生は長いが短い。

そんな覚悟がないやつに結婚を進めるのはちがう。



そう思った大河は泰真の先の後悔する姿が目に浮かんだが仕方ないと諦めた。



「いや、次は新しい店舗の

下見だ!行くぞ!」


「チェッどっちが専務か

分からねーぞ!!アハハハ」


エレベーターを降り地下の会社の駐車場に行くと滑るように専務用の車が止まり2人を乗せて街中を抜け郊

外へと走る。


「今は仕事だ」

泰真がいうと

「仕事しないと遊べない

からな!」

嫌味たっぷりに大河も答える。

・・・・・








「どーしたの由梨なんの話?」

昼休みラインで呼び出された茉穂は

社食にいた。

1つ1つラップで覆われた食品

をトレーに乗せて行きながら由梨にせつつく。


中庭が見えるように設計された広い食堂は何千人と勤める人が利用している。480円代で食べるには量も多く栄養もある、そして美味しい♥


中の作りは厚い丸い円形の長い硝子になっていて、中庭はまだまだ春遠い景色になっていた。


ハナミズキや桜、夏は向日葵

秋は紅葉日本の四季を感じるには充分満足出来て癒しの空間になっている。


茉穂と由梨は窓際の席に座った。

茉穂は親子丼、ほうれん草のお浸し

吸い物に野菜のうま煮


由梨はオムライスに副菜は同じ物だ。

由梨は少しボケェっとしてる。




ほうれん草をスプーンですくって

ポトッ ポトッ

「由梨?箸に変えたら」

何度もすくえなく、お浸しをツンツンつついている。


「あ、うん。」

そう言うとお箸に変えて今度はオムライスを箸でつついている。

『ほうれん草はスプーンで?

オムライスは箸か?逆、逆』


茉穂は怪しげに由梨を観察



「・・・ん?お茶に箸を

つつこむなー」

由梨の行動にビックリした茉穂は

「なんかあった❓」

と聞いてみた。



由梨は戸惑いながら


「う、うん、朝ね私が仕事してたら

大河さんが来て」


大河?


「え?大河さんって専務の秘書の?」


「う、うん。

彼が急にやって来て私のデスクを人差し指でコンコンと叩いたの

ビックリしてパソコンから目を離し

たら優しく笑ってメモを手渡して

きたのよ

ビックリしたー」



「え?なんの用事だったの?」

そう茉穂が言うと由梨は小さなメモを茉穂に見せた。


その紙には彼の連絡先が書いてあった。



「どういう事?」




「うん・・・」

由梨は乙女のようにモジモジ

それを見て茉穂は・・・


「多分連絡欲しいのは分かるよね

だって連絡先、よこすんだから」



「うん。モグモグ」

オムライスをやっとゆっくり食べだした、箸で・・・

茉穂は面白いからそのままで見ていた。プッ

思わず吹き出して仕舞う。

ヒヨコかよ!


そんなたのしんでいる茉穂に由梨は聞いた。

「ねえ?何で私を知ってるんだろう」


「さぁ?何でだろう?」

茉穂は馬鹿らしくなった

モジモジしてる時点で由梨の気持ち固まってるんじゃん 。


「早速連絡してみてよ

早い方がいいよ。

ほら大河さん狙ってるやつ

多いからさ早めゲットしなきゃ」


人の事ならサッサッサと片付ける癖に由梨は臀が重くメモを見ながら首を捻る!



「ホラー悩んでるウチに片付けたら?」


「う、うん。」


由梨は連絡先をなぜ渡したのか

なぜ私を知っているのかを知りたかったらしく聞いていた。


彼からの連絡は直ぐ返って来た

由梨は「ウンウンと頷いていた。」


「なんだって?」

茉穂も乗りかかった舟だ由梨に聞いていた。





「お、」

大河の携帯の通知音がなった。

彼は


急にニヤケだした大河はピピピと文字を打つていた。


「あなたの事は茉穂ちゃんと良く

一緒にいますよね。

俺の親友が彼女に惚れていて

僕もそれで君を知りました。

一目惚れです。

結婚前提に付き合ってください。

返事は急ぎません、とりあえず

今度の金曜日食事に行きませんか?」



「へぇー由梨凄い‼️」

目を丸くしている茉穂に由梨は


「ね、ね、この親友って

専務じゃない?仲いいって評判

だもん。」


「あーうん。」

こうなったら隠しては置けないと思い今までの事を由梨に話した。

正月の初詣までの出来事を・・・



「そう言うことか!」

由梨は何気に納得した。




それから男気のある由梨が女らしく香水とか軽く付け出した、大河さんにプレゼントされた物らしい。

段々由梨は女の子らしくなって来た。

彼は由梨を彼女にしたい為頑張った様子、お陰で居酒屋行きも

温泉行きも、なくなった。

由梨を大河に取られたー


茉穂は土日祭日つまんない日を過ごす事になった。

諒香も出産を終わらせ実家も孫フィーバー待ちに待った孫に男子誕生となれば最高の盛り上がり茉穂も嬉しい反面

一人ぼっちになったような寂しさも

感じていた。



「良し、本気婚活!」

小さな決心をした。

合コン、合コン、

しかし若い子の中に入り28の5月で29となるアラサーが紛れ込んでも浮いてしまうのは必須、合コン、街コンはパス!!


あとはアプリを登録するか?だな!!


独り言を言っていたのを諒香が授乳しながら聞いていた。


「宗次郎さんもお義父さんも

お見合い相手を探してるよ

アプリも良いけどお見合いしたら


この間のような相手にならないように、シッカリ調べて探してるからさ楽しみにしとこうよ。

私も義弟がどんな人が来るか

楽しみなんだよねぇー」


「・・・分かった

真剣に見合いする。

私も玉のような子を産む!」



「良し、茉穂がいい男に巡り会えますように。」


諒香はふざけながら言った。


「ねえ、諒香、兄貴と会えたのは

私のおかげなんだからサ

真剣に探すようにアニキに言ってね。」

茉穂もおんきせがましく諒香に

言う。



「ハイハイ了解」

茉穂も諒香も笑いながら話している。

幸せってこんな事だ。

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