第12話 溶ける
「ミチエちゃん。大丈夫?」
カンナがミチエに
オケ部員たちが白い目でマサキをながめた。
「あ?なんだよ?みんなして」
マサキはキョロキョロした。
サトミがつかつかとマサキの方に歩み、マサキの
「いい
サトミが
オケ部員たちがマサキを
「マサキざまあ」
「てかマサキもブサイクじゃん。人のこと言えないだろ」
マサキははれた
「うるせえこの
「何ですって?」
「デブのブスは俺が大人しくさせてやる」
「
サトミとマサキは取っ組み合いの
「いいぞ。やれやれ」
「ブス対ブサイクの戦いだ」
「
写真や動画を
「……サトミ、やめて」
「サトミ部長、マサキは
ヨシナガや何人かのオケ部員は、2人の
その間も、ミチエはカンナに背をなでられ、
コテージの暗い部屋のベットで、ミチエは横になっていた。
ベッドの
部屋がノックされ、男子の声がした。
「カンナちゃん、2次会来れる?」
「2次会?やるの?」
「やるって。部長とマサキも落ち着いたし。それに話があるんだけど」
ミチエが
「行って来なよ」
「でも心配だよ」
「ごめん。1人にしてくれない?」
「……わかった」
カンナは
ベッドの上に置いていた、ミチエのスマホが、ブーブーうなった。
ミチエが画面を見ると、ラインの通知が来ていた。彼氏からだった。
『別れてください。バイトも
部屋のドア
「俺、カンナちゃんが好きなんだけど」
「ええ?」
「初めて会ったときからすごいかわいい子だと思ってた。合宿で絶対告白するつもりで」
ミチエはうつぶせのまま、声を殺して泣いた。ひたすら泣いた。
私がブスなのがいけないんだ。
自分のこの体が気持ち悪い。
この顔が気持ち悪い。
自分の体全部がどろどろに溶け、ゆがみ、形をなさない
自分は
死にたい。
「死にたい。死にたい。死にたい。死にたい」
窓から
首をくくろうか。
布でも飲み込もうか。
色々な方法が頭をよぎった。だがどれも痛そうで苦しそうだから
ブーブーと、スマホが再びうなった。ラインの新着の通知が届いていた。
美容クリニックのアイコンが画面に浮かんでいた。
『パッチリ
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