冷たき手に涙を流せ!(3)
「それで別斗くん。気になることがあるとは、なんなのかしら?」
隣ではジャレ子とあすくが、無遠慮にたこやきを頬張っていた。まったく、青のりがソファの隙間にでもこぼれたらどうするんだ。別斗はため息をつき、頭を振った。
蟹條辺たちと別れたあと、別斗はソソミのスマホへ連絡を入れた。ソソミは生徒会の会議でまだ学校に残っていたので、帰りにヨークベニマル御美玉店へ寄ってくれることになった。あまり舗装が行き届いていない駐車場へ映画かミュージシャンのMVでしかお目にかかれないリムジンが来たものだから、地方のスーパーマーケットにはちょっとした黒山ができてしまった。入口ですれ違ったジムニーが大げさな車間距離で回避するのを目の辺りにしたときには、圧倒的な権力パワーを実感せざる得ない別斗だった。
「あら、わたくしは好きよ? スズキのジムニー。5ドアならもっと好きなのに」
ソソミは優雅に微笑んでいた。
そうしてヨークベニマル御美玉店で落ち合って、いま現在は国道ひた走るリムジン車内というわけなのである。
目的地は、天場ヨシオの自宅だ。
「その天場ってやつなんすけど、最近、仮想通貨でひと儲けしたらしくて羽振りが良かったらしいんすよ。で、あの『ドリステ5』を大量に仕入れて、いろんなやつに売ってやるって触れ回ってたそうっす」
「景気の良い話だわ、感心はしないけれど。でも、それがなにか?」
「そいつ、数日前から学校へ来てないんす。しかも音信不通で」
「なにか問題でも起きたのかしら」
と自問するように云い、ソソミはなにかを察したらしい視線で別斗を射貫いた。
「別斗くん、気になっていることってもしかして――」
「そうっす。なんかに似てませんか?」
「なにかって、なによ?」
口の横に紅ショウガをくっつけたジャレ子がアホ面をさらす。おまえには聞いてねえ。別斗はそれを凄む視線でねじ伏せた。
「裏のプロゲーマー組織『2Pカラー』が関係しているとでもいうのかしら?」
「その天場ってやつ、実はソニャーのお偉いさんの甥っ子なんすよ」
沈黙が流れる。一様に、一行の頭の中にはあのゲーム対決の日に、覆面の男・ミスターQがのたまった〈日本のゲーム業界に宣戦布告する〉という言葉が思い出されているに違いない。
「確かに筋は通っているわね。でも早合点はいけないわ。いくら裏のプロゲーマーでも、見境なしにゲーム対決を挑むとも思えないし」
ソソミの冷静な分析に、あすくが眼鏡をクイッとやりながら乗っかる。
「そうだよ別斗。あいつがソニャーの関係者なのが真実でも、下山ミネオのような名の知れたゲーマーじゃないんだから、狙われる動機がないじゃないか」
「あすく、おまえ忘れたのか。先月、ソソミ先輩とおれたちがどうやって『みのりの森』の駐車場に呼びだされたのか」
「どうやってって……」
うーむと思考回路を巡らせるあすく。ふとひらめきを得たかと思うと、興奮気味に、
「あっ、そういうことか!」
と口をねじ曲げた。
「え待って待って、なになになに、私わかんないよ~?」
「ほら、あの日のぼくたちはソソミ先輩の家に届くはずだった『ミニファニコン』を奪われたじゃないか」
「そっか~、そういえばそうだったね~」
「そう。んで今回の天場は、市場への出荷が一時停止している『ドリステ5』を大量に確保していた。そこを裏のプロゲーマーにつけ込まれたとしたら――?」
「ありえない話ではないわね。『ドリステ5』はぶっ壊されてもいいとして、同校の生徒に危害を加えられたとしたら、わたくしとて心穏やかではいられなくてよ」
「まあ、まずは天場ん家に行って本人に話を聞くのがなによりっす。それで何事もないなら、単なるおれの杞憂ってことで許してください」
「皆まで云うな、ですわよ。ガソリン代を消費しただけで済むならそれに越したことはないわ」
天堂家のリムジンは国道を逸れ、御美玉市と隣接するI市の駅前を通過する。
御美玉駅よりも数倍立派な駅舎を越え、でっかい銀行がある繁華街を抜けて住宅地へ向かう。
やがて錆びたHONDAの看板のモーターショップが見えてきた。蟹條辺が云うには、その先の交差点を曲がったところにある、その界隈では目立つデザイナーハウスが天場の自宅だという。
まずはソソミが、インターホンであいさつをした。
「こんばんは。お忙しい時間に申し訳ございません。御美玉中央高校の生徒会長を務めております、天堂ソソミという者です」
返事はすぐにあった。
まもなく天場の母親が愛想良く門扉を開きにやってきた。ソソミの信頼は抜群である。
「ヨシオのお見舞いに来てくださったのかしら?」
「ええ、こちらのクラスメイトたちが心配だからと、わたくしに相談にきたものでして」
「あらあら、みなさん、わざわざありがとね。まったく、天堂家のお嬢さんに心配させるようなことして。あの子ったらだらしないわね」
ソソミの後ろから申し訳なさそうに別斗、
「ヨシオくん、体調が悪いんじゃないんすか?」
「もうとっくに治ってるわよ。でも、なんだか精神的にマイってるらしくて、ウジウジと部屋にこもりっきりなのよ。あの子に喝入れてくれる?」
ちらりとアイコンタクトを交わす別斗とソソミ。これはやはり、なにかあったに違いない。
「お邪魔しまーす」
一行はさっそく2階にある天場の部屋へ向かった。
ドアを開けると、むわっと汗とホコリとなにかが入り混じった、得も云われぬ匂いにむせ返る。
「うわ~、くっさ~い!」
いっさいの配慮を持たないジャレ子が声をあげる。
おそらくずっと窓を閉め切ったままなのだろう。20畳ほどの広さを誇る部屋は、ちゃんとしていればそこそこおしゃれな部屋なのだろうが、いまは苔生した校舎裏の倉庫、吹きさらしの廃屋と清掃をしていない柔剣道場とが合わさったような澱んだ空気に満ち満ちている。
そんな途方もない空間はまったく光源のない、薄闇に沈んでいた。緞帳のような分厚いカーテンが外光を遮り、照明器具はその役割を発揮することなく沈黙している。
「だ、誰だ!」
そこへもってドアの隙間から廊下の灯りが差し込んだものだから、部屋の主にはまさに寝耳に水、地中のミミズだったに違いない。
「天場、おれだ、別斗だ。悪いが灯りをつけさせてもらうぞ」
暗闇に呼びかけ、別斗はドアわきにあるスイッチを押した。
照明が灯されると、部屋の惨状が如実に浮かびあがった。床に脱ぎ捨てられて丸まった衣服、食い散らかったカップラーメンやペットボトルが乱雑するテーブル、ゴミ箱に投げて入らなかったボール状のティッシュなどが、そこかしこに見られる。
天場ヨシオはくたびれたパジャマ姿で、ベッドで横になっていた。風呂に入っていないのか、髪が脂ぎってベトベトになっている。目やにもこびりつき、ねぎの腐ったような口臭には顔をしかめたくなった。
「別斗、それに雨瀬に帆村か。天堂先輩まで。いったい、おれになんの用だ?」
「バーロー、水くせえこと云うなよ。おまえが学校休んでるから見舞いに来たんじゃねえか」
「別斗……」
クラスメイトの優しさに感涙する天場だったが、2秒後に真顔にさせられた。
「なんてな。わりーけど天場、長居するつもりもねえし単刀直入に行かせてもらうわ。おまえが休んでる理由はなんだ?」
別斗がそう云うと、天場はなにかを思い出した様子で、
「や、やめてくれ。そんなこと聞いてどうすんだよ!」
布団を頭まですっぽりかぶり、怯えた子どものように震えだした。
「なにかあったんだろ? そんなふうになっちまうくらいの理由が」
「おまえらには関係ないことだろ?」
「いや、もしかしたら関係あるかもしれねえんだなコレが」
「どういうことだ?」
それにはすぐ答えず、別斗は一度ソソミの表情を窺った。ソソミは軽く肯くことで、別斗の胸中への解を示す。
「おまえ、もしかしてゲーム対決させられたんじゃないか?」
天場がビクッと跳ね、勢いよく布団から起き出した。
「な、なんで知ってるんだ!」
「やっぱりな。おまえ『ドリステ5』を親戚の伯父さんから大量に横流ししてもらって転売しようとしてただろ? 仮想通貨で儲けて羽振りが良かったそうじゃねえか」
「ああ、その通りだ。けど、なんでゲーム対決まで知ってるんだ」
「おれたちもある組織に狙われて、ゲーム対決させられたからな」
別斗はこれまでの経緯をかいつまんで聞かせた。最近、eスポーツ界隈で暗躍を企てる謎のゲーマー集団のこと。そいつらによってプロゲーマー兼ユーチューバーの下山ミネオが再起不能にさせられたこと。ニャンテンドーのミニファニコンを質に『スーパーマリコシスターズ』で勝負を挑まれたこと。
ひと通り話を聞き終えると、天場は覚悟したようにポツポツと自分語りをはじめた。
「仮想通貨でひと儲けできたおれは気が大きくなっていた。城ヶ峰にちょっかい出したり、ツイッターで女釣りまくってたりな」
「ほんとやだ天場くん、サイテ~だよ~」
ジャレ子の辛辣なツッコミにも、天場は威勢もなく消沈している。
「そう云われてもしかたねえや。その通り、おれは最低だった。だからバチが当たったんだろうな」
「派手な女遊びなんて似合わないことをするからだ。恥を知れ」
あすくの説教は軽く無視し、天場は続けた。
「それは先週の日曜日だった。おれはツイッターで見つけた女とデートしていた。歳は18、顔はやや加工されて怪しかったが、Eカップのパイパイは真実であり正解だった」
ソソミが〈ううん〉と咳払いする。さすがにソソミにこういうリアクションされるのは堪えると見え、天場も下ネタをちょっと自重する。
「その日、おれたちは
「ええ~、あんな変なところでデートなんてありえな~い。あそこは小学生までだよ~」
「あら、わたくしは好きよ。ああいう珍妙な場所も、ときには愉快な気分になるものだわ」
「わ~意外。先輩ってああいうところ楽しめるんですね~」
「わたくしをどういうイメージで見ているのかわからないけれど、感性は年相応だと思っているわ」
女子ふたりの論議はそれとして、別斗は話の先を促した。
「とにかく暑かった。行楽シーズンなんて悠長なもんじゃあない。気温は34度、上から叩きつけるような陽光から逃れようと、おれたちは一時の清涼を求めて歩いた。そこで〈ゲロ洞窟〉へ行ってみた……」
天場はまたぞろ怯えだし、声を震わせる。そのときに味わった背筋も凍る体験が、いまだ記憶にこびりついているのだろう。
「知ってると思うが、ゲロ洞窟は奇妙なアトラクションばかりのゲロゲロランドに輪をかけたように、一、二を争う珍妙な施設だ」
別斗は天場の云うゲロ洞窟を思い起こした。一度だけ行ったことのあるそこは、なんのヘンテツもない普通の洞窟を舗装し、不気味な装飾や仕掛けを施しただけの、安っぽいお化け屋敷みたいな場所である。
「でもゲロ洞窟内はひんやりと涼しいからな。そこがこの施設のただひとつのウリなわけだが、おれたちは300円を支払い、中へと入っていった。ちょうど中腹まで来たころだった。おれはふと違和感を覚えて立ち止まった。案内板や、係員が見当たらない。それに後続の客もいない。こういった〈通路を歩く系〉は前後の間隔をあけて客を入れるのが定石だが、おれたちの先にも後にも客が見えなかったんだ。もしかしたらコースを間違えたのかもしれない。ゲロ洞窟は自然の洞窟を利用した施設だ。人の手で管理しているとはいえ、なにかのはずみでコース外へ出てしまったのかもしれない……。そう不安になったおれは、思わずギュッと彼女の手を握ったよ」
「んで、それからどうしたんだよ?」
あすくがイライラを猛烈に表して促す。
「そう安堵したのも束の間だった。次の瞬間、照明が一斉に消え、辺りは暗闇に支配されてしまった。さすがの彼女も怯えていた。おれは彼女の震える肩をそっと抱き寄せ、叫んだ。『電気をつけろ。客がいるぞ!』と。しかし返事はなかった。返事がないかわりに、前方にボウッと光が浮かびあがった。それはテレビモニターの光だった。銀色のチリチリがザーッて映ってる映像あるだろ? あれが映ってる50インチほどのテレビが突然目の前に現れたんだ」
別斗とソソミが予測通りと云わんばかりのアイコンタクトを交わす。パターン青だと。
「なにがなにやら呆気にとられていると、室内放送が響いた。そいつはくぐもった声でこうマイクに向かって云った。〈今からゲーム対決してもらう〉と」
「なるほどな、それで、おまえはコテンパンにやられたわけだ」
「云うな別斗、おれは悔しいんだ。大エンタメ企業ソニャーの副社長の甥っ子として、ゲームにはちょっとした自信があったおれのプライドをぐしゃりと折られたんだからな!」
やれやれ――。
別斗は頭を掻くと、ため息をついた。
「で、なにを取られたんだ。やつらがただで勝負するわけがねえ。なんか条件を提示されただろ? まあ、なんとなく察しはつくけどよ」
「ああ、そうだ。お察しの通り、おれは勝負に負けて『ドリステ5』を全部奪われたのさ。おまけにそれだけじゃねえ。ゲームに勝つか、ギブアップするまでここを出られねえとか云われて閉じこめられてよお、マジで殺されるかと思ったぜ。狭い洞窟内で、背の高い外人みてえな男と30分もゲームさせられて、女は〈私は関係ない!〉と泣きわめくは、まさに地獄絵図だった。もう泣く泣くギブアップよ。女とはそれが原因で愛想を尽かされちまって、それきりサヨナラ。もうダッセーのなんの」
「そりゃあ、おまえの自業自得だろう」
あすくが半笑いでツッコむ。
こいつ嬉しそうだな。別斗は横目で友人の腹黒い非情さを垣間見、軽く引いた。
「ふん、あんな環境じゃなけりゃおれが勝ってたさ。寒さで指がかじかんでなきゃあな。ちきしょー、『ドリステ5』はいいとして、逃がしたデカパイは大きいぜ」
懲りない天場はまた卑猥な言葉を発し、ジャレ子やソソミに嫌悪感を向けられていた。
その隣で、あすくのように嘲笑する気にならない別斗は、ひとり難しい顔をしている。
「なあ天場、寒さで指がかじかんでいたって、どういうことだよ。確かにあそこはひんやり涼しい室温だけど、寒いってほどじゃねえだろ」
「それがおれも不思議なんだが」
天場は視線を上へ向け、大げさに首をひねった。
「そんときはやけに寒くってよ、ガタガタ震えちまったんだ。ありゃあ冷房を最大にしたくらいじゃ、あそこまで寒くならねえレベルだったぜ」
「そんなに寒かったのか。いったいどうして?」
「さあな。もしかしたら寒さでコントローラーをうまく操作できなくする作戦かもしれねえぞ」
「そんときのゲーム対決って、ソフトはなんだったんだ?」
「『ストリートファイヤー2』だったよ。まったく、よりによって〈格ゲー〉なんかを」
格ゲー(格闘ゲーム)か。
確かに極寒の状況でプレイするのはいささか骨の折れるゲームだろう、と別斗は推測した。多くの格ゲーは必殺技を繰り出したいとき、特定のコマンド入力を瞬時に行わなければならない。寒さで指が思うように動かせない環境では、おそらく入力はほとんど不可能に近いのではないか。格ゲーはその操作をいかにスムーズに行えるかが肝心なため、身も凍る寒さに苦しんだ天場が負けたのも必然と云える。
しかし、これには疑問が生じる。
が、この場はあえて意識するのをやめる。
「天場、話してくれてサンキューな。学校に来られるようになったら、また昼飯おごりジャンケンしようぜ」
「よせや別斗、おれはもうそういうギャンブル的なことは金輪際やらねえ。ゲームもおあずけだ」
「おっと、そうだな。しばらくはおとなしくしといた方がいいな」
「なあ別斗、もしあいつと対決するつもりなら気をつけろよ」
「安心しろ、おれは負けねえよ。他人を脅かしてゲーム対決するようなやつらには」
あすくが最後に〈来年まで寝てていいぞ〉というドン引きなジョークを投げつけ、一行は天場邸をあとにした。
帰りのリムジン。ジャレ子とあすくが例のごとくおしゃべりに興じる中、別斗はひっそりとスモークの貼られた車窓を見やった。
すっかり夜のとばりが降りた御美玉の国道を、テールランプが連なる。地方都市は自動車がなければ生活していけないため、都会住みの想像よりはるかに交通量は多いのだ。たかが二車線の国道でも、帰宅ラッシュに重なれば足止めを食ってしまう。
「なにを考えているのか、当ててみせましょうか?」
鈍重な交差点の赤信号に捕まったタイミングで、ソソミが別斗の顔を覗き込んだ。
「どうして身も凍る寒さの中、格闘ゲームをプレイできたのか――」
「そうっすね、やっぱりそれが一番引っかかるんす。格ゲーは、冬には風呂上がりしかやりたくないくらい寒さが天敵なのに」
「謎の組織のことだから、寒い環境をわざと仕立て上げ、自分たちにだけそれが作用しないような装置でも仕掛けていたのかも」
「それはおれも考えました。でも、そんな仕掛けが施されていたのなら天場も気がつくんじゃないっすかね。あいつが指摘したと思うんす」
「もしかして〈裏技〉?」
裏技――。先の戦いで越智トオルが見せた『
切れ長の美しいソソミの目がまっすぐ別斗を射貫いたとき、突如鳴り響いたクラクション。不意を突かれ、パッと前方に視線を飛ばす一行。
なにやら前方にいた黒いプリウスが、右折の遅い軽自動車にいらだっての行為らしい。
思わぬ〈横やり〉に論議を中断された形の別斗とソソミだったが、云わんとすることは伝わっていた。
ふたりは無言で見つめあうと、そのキツく結んだような表情を一層険しく引き締めた。
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