友情結婚へ至る選択肢とは

 友情結婚であっても、選択肢自体は恋愛結婚のそれと変わらないのではないかと思います。パッと思いつくのは以下の5つでしょうか。


①所属しているコミュニティの中で探す

②出会いの場へ行く

③友人・知人に紹介してもらう

④婚活アプリを利用する

⑤結婚相談所を利用する


 ◇ ◇ ◇


①所属しているコミュニティの中で探す


 恋愛結婚でも、職場、同級生、趣味などのコミュニティ内で相手を見つけることは往々にしてありますよね。


 しかし、友情結婚の場合はとてもハードルが高いです。


 まずいつカミングアウトするのかという問題があります。普段自分がLGBTQ+であることを隠している場合、ある程度関係が深まってから言うべきか、それとも前提として言っておくべきかという選択を迫られるわけです。


 前者の場合、『今更そんなこと言われても』『騙したのか』と言われてしまう可能性もありますし、かけた時間が無駄になるかもしれません。


 後者の場合、関係が深まる前の人にカミングアウトをするということ自体が、まず心理的ハードルとしてとても高い上、関係が浅いほど、秘密を暴露されるリスクも高まるわけです。


 どちらにしても、最悪そのコミュニティでの居場所がなくなる可能性があります。


 私は本当にごく限られた人にしかカミングアウトをしていなかったので、この方法をとることは諦めました。




②出会いの場へ行く


 所謂合コンであったり相席酒場であったりといった出会いを目的とした場所に行くことです。LGBTQ+であれば、新宿二丁目を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。


 しかし、友情結婚という制度自体がまだそれほど浸透しているわけではないのが日本の現状ですから、友情結婚を目的とした合コンを個人で開くことは非常に難しいと言わざるを得ません。


 また、相席酒場にしても新宿二丁目にしても、恋愛的・性的なつながりを求めていることが前提となっている場合が多く、ここでも友情結婚の肩身は狭いのです。


 というわけで、この方法も無理だと思いました。




③友人・知人に紹介してもらう


 これも恋愛結婚の場合はよくあるパターンです。しかし、友情結婚の場合は①と②でもあげた理由が付きまといます。


 実は一度、職場の同僚から、『友達のゲイが偽装結婚してくれる人を探していた』という話をされたことがありました。


 しかし、まずそんなケースはとてもレアですし、私はその方にカミングアウトをしていなかったこともあって、結局名乗り出ることができませんでした。


 というわけで、この方法もなしということに。




④婚活アプリを利用する


 今は恋愛結婚でも一般的になりつつある方法です。


 結婚相談所と違って基本使用料が無料の場合も多く、ある程度匿名性もあるので安心です。実はLGBTQ+用の出会い系アプリもあるにはあるので、私も少しだけ使ってみました。


 しかし、結果としてあまりうまくいきませんでした。


 そもそも出会いを目的としたアプリだったということもあるのですが、半分は同性からの連絡でした。


 同性同士では私の目的は果たせませんから、まずそこで半分に。ではもう半分の異性はどうだったかというと、私の希望条件にマッチする人は一人もいませんでした。


 そもそもパイが少ないのでやむを得ないことだとは思うのですが、あまりにヒット率が悪かったので、一月程度でアンインストールしました。




⑤結婚相談所を利用する


 最後に残った選択肢がこちらです。こちらも恋愛結婚では一般的ですね。


 お金はかかるのですが、その分サポートが手厚いのがウリです。少なくとも一定以上の経済力があり、真剣に結婚したいと思っている方が集まっています。入会審査もあるので変な人はいないという安心感もあります。


 実は日本にも友情結婚専門の結婚相談所があり、結論から申し上げますと、私はこの手法を使って目的を果たすことができました。

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