第10話 私の中の宣戦布告!
私は何か不思議な感覚にいた。
…突然がすぎるよね。さっきまで私は風邪をひいてて、お兄さんに看病してもらっていて、それからご飯を食べさせてもらって…風邪薬を飲んだら眠くなって…
…はっ!しまった!まさか寝てしまうとは…
折角のお兄さんと話すチャンスだったのに…
あれ?私はなんでお兄さんと話したいんだっけ?
仲良くなるため?…だっけ、それとも好きだから…とか?
あれ?自問自答しても答えが出なくなってきちゃった。
風邪の力恐るべし…判断能力すら鈍らせてしまうとは…
というかここは夢の中?そうならなんか不思議な感じだなぁ…
全てがあべこべでチグハグで…少し視界が揺らいでて独特な浮遊感があって自我を持っていないと徐々にかき消されてしまいそう…?
あ、でもすぐに光が差し込んできた。…あたたかい。その光に手を伸ばすと私は急に地面が迫ってきたような錯覚を受けてガバッと起き上がる。
「ハッ!!」
…なんだ起きたのか、私は。
勢いで起きたのですぐに意識は覚醒していた。
何か一言、独り言でも話そうかとした瞬間に私の時間が止まった。
(な、なんでお兄さんがここで寝てるの!?)
お兄さんが椅子に座りながらベッドに腕を枕にして寝ていた。
すぅ、すぅと寝息をたてていてちょっと…かわいく見えてくる。
(ずっと待っててくれたんだ…)
現在時刻は午後6時、全くよく寝たものである。
(あれ?これはお兄さんのスマホかな?)
未だ液晶に光が灯されているスマートフォンに気付いた。いな、優希からすれば気づかれてしまった。だろう?
最近のスマートフォンは凄くてバッテリーもかなり長持ちするのだ。
…ただの好奇心だった。お兄さんはどんなものを見てたのかな〜って思ってしまった。
(どれどれ〜?…はにゃっ!?)
はにゃとかぶりっ子が使うやつやん。って思いましたよね?????
(この質問ってお兄さんのだったの!?!?)
希穂に衝撃が走る。それはそれは驚きだった。だって投稿された瞬間に見ていたし、学校でもバズったと言う話をよく聞いていたからその驚きは尚さらだったのだ。
それと同時にこれはチャンスでアリなのでは?とも考えてしまった。
(私はお兄さんと仲良くなりたい。お兄さんはカッコ良くなれるし、優しいし凄く、いい人だ。もしも放っておいたらきっとお兄さんの素敵なところに気づいた女子のせいで家族の私を置いて仲良くなっちゃうかもしれないじゃん!)
恐らくこれを知っているのは私だけ。それならまだ狙える…と思う。
寝ているお兄さんの髪をそっとズラす。
…うん、やっぱり。
凄くカッコいい。素材がいいのだろう。
私もお兄さんに釣り合えるようにもっと可愛くなりたい!
意気揚々と自分に言い聞かせていると、件のお兄さんの意識がそろそろ覚醒しそうだ。
寝ぼけ眼で今の状況を判断して私を見て一言。
「…希穂…おはよう」
「はい!おはようございます。お兄さん」
この挨拶が私にとってのスタートラインだ。
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と言うことで「vs義妹編」一旦区切りとさせていただきます!
「まだ戦ってないやん!なんや!タイトル詐欺か!?」
とか言ってる友人Aくんは置いといて…
次話からは義妹からのアタックに加えて新しいヒロインがやってきます!
是非お楽しみにしててね!
♡とか☆とかコメントとか待ってるからね!期待してていいよね!?
今日は別の友達からおパンなティーを頂きました!なんで俺のウエスト把握してるの?
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