エピローグ
中学の卒業式を終えて、場所は街中のチェーンの喫茶店の一角。
星衣愛と丸井円が話をしていた。
「それで、翼君とはどうなったの?」
「キスしました」
「ゲーム内で?」
「いや、そのリアルで」
「それ以上は?」
円が興味津々に聞いてくる。
「プラトニックな関係ですよう。
あと三年くらいは、このままで良いよねって話に落ち着いています」
「ふーん。
純情なんだ」
円はそう言って笑った。
「私も彼氏、作ろうかな」
円は笑う。
遠巻きに「いらっしゃいませ」の声が聞こえて、右腕から
「それじゃあ、おじゃま虫の私は退場するかしら」
「ええ?
全然邪魔じゃないですよう」
「ふふ。
そういうことじゃないから」
丸井は上着のコートを着て、伝票を持って翼とすれ違い、軽く
「あれ?
丸井さんじゃなかったか?
なんか、笑っていたみたいだけど」
「ガールズトークです」
愛の堂々とした物言いに、翼が
「そ、そうか……。
さて、何から話すか」
「それより、外でも歩きませんか?
その方がきっと楽しいですよ」
「う……。
まずはコーヒー一杯」
「まあ、それもそうですね。
私もおかわりします」
その後の自分たちが、どこへ行くのかはわからない。
そして、どこへまででも、行けるのだ。
了
オフライン×オンライン -アダムオンライン- 書い人(かいと)/kait39 @kait39
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます