居場所
朝になった。
今日から学校だ
みんなに会える
「おはよう。なな」
声聞こえなかったのかな?
「ななおはよう」大きい声で言ってみた。
無視された。
なんでだろう。
教室に着いた。
健がいる
いつもだったら
迎えに来てくれるはずなのに
来なかったし
やっぱり健があの時に手を押したのかな?
「おはよう健」
「ごめん学校では話さないでくれるかな」
私はその言葉を聞いて真っ白になった。
それからは何も覚えてない。
私は居場所がなくなった。
もう友達も彼氏もいないんだ。
誰も私を必要としてない。
おはようって言っておはようって相手が言ってくれるそんなこともないんだ。
学校を抜け出した。
健は教室からありさを見ていた。
一週間ぐらい家で寝込んでいた。
突然世界が変わったみたいだ。
「お姉ちゃんツインテールにしてー」
変わらず妹やお父さんが接してくれるのがありがたい。
「お姉ちゃんお父さんまだ寝てる。保育園間に合わないよ」
「わかった。一緒に行くよ」
お父さんは寝たふりをして妹とウインクで合図した。
「お姉ちゃんは無理してたんだよ。ゆっくり休んでいいよ。私が頑張るから」
「ありがとう。でも、私は大丈夫だよ」
「お姉ちゃんの大丈夫は大丈夫じゃないでしょう」
「ありがとう」
そう言って妹に抱きついた。
「えっへん。これからは私が笑わせてあげるんだから」
「本当にあおいは可愛いんだから」
保育園に着いてバイバイをした。
空は何事もなかったように綺麗だ。
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