アレルギー

ただいま。

「げ、お父さんが帰ってきた」

「ただいま。マントヒヒなんちゃって」

「なんかお父さんご機嫌だね」

「まぁーね今日は1万円パチンコで買ったからな。

「やったじゃん」

「それより誰だ。こいつ」

「健だよ。」

「大きくなったな。こんなに小さかったのに」

「お邪魔してます。あの、ありささんとお付き合いしてます。よろしくお願いします」

「なんか全然似合わないな。」

「何てこというのお父さんなんて大嫌い」


「それよりお腹すいたな」

「ハンバーグがあるじゃないか。もーらい」


「上手い」

「あ、僕が作りました。」

「料理が上手いやつは好きだ。これからよろしくな」


「もうお父さんったら厳禁なんだから」

「良かったらこれから料理作りますよ」

「頼むぞ。若い者」


「はい。任せてください」

とりあえずお父さんも気にいってくれたから良かった。

「洗い片付けしたら帰ります」 健

「いいよ。ご飯作ってくれたから私が片付けるよ」


「ありさは片付けるのが苦手だろう」

「うん。でも」

「これからは俺には甘えろよ。付き合ってるんだし」

ずっと甘えたかったんだ。。

だから嬉しかったんだよ?健くん

この言葉は嘘だったのかな?

私は確か大きくうなずいた。


「嫌いな食べ物とかある?」

「野菜と牡蠣。牡蠣はアレルギーなんだ」

「そっかぁ。覚えとくよ」

初めて好きになった人は私のことを一番嫌ってる人でした。思い出すといい思い出しかなくて泣けてくるのはなんでだろう。

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