フリッパーズギター文脈とナゴムレコード その2

 渋谷系と少し違うけど近いものがある、ザ・スミスはイギリス国内ではヒットし、アメリカのR.E.M.なんかはふつうにヒットした。

 どちらもオルタナティブロックですが、モノクローム・セットの影響を受けていました。


 モノクローム・セットの影響を受けたバンドは売れ、当のモノクローム・セットはマニア受けという皮肉な結果となってしまうのだった。

 来日公演もしたものの。決して成功したとは言い難いが、確実にロック史にその爪痕は残したとは言えよう(今はもしかしたらそうなってないかもしれないけど、確実にそうなりますって)





 switchレーベルは、はてインディーズかな。

 そこからリリースされたカトラトゥラーナの12インチシングルが、CD化してません。

(カトラトゥラーナは語り出したら相当な文字数が必要になりそうな難しさがあるので、東京ロッカーズの中に既にその姿があったチェンバーロックのグループだと思って頂けたらと)

 新宿紀伊國屋のインディーズレコードコーナーで見つけた記憶があるのでインディーズレーベルですね。

 

 そこから87年にリリースされたナーヴカッツェの『オイザック』はCDになってますが、長くプレ値になってます。アホみたいな高値ではないんですけど。

 ナーヴは3ピースのガールズロックバンドで、91年にメジャーデビューするんですけど、ドラマーが脱退したり音楽性も変わってから殆ど聴いてないのですが、変わる前はすごく好きでした。


 どこか、フリッパーズ・ギターが元ネタにしていたような80年代のロンドンのチェリーレッドの素朴美とでも言えば良いのかな。その辺やグラスゴーのポストカードといったインディーズ系の匂いがするなと思ってたら、YouTubeにライブ音源が上がってて、オレンジジュースのカバーをしており、やはりかと思い腑に落ちました。


 フリッパーズ・ギターがヒットする頃にはそんな音楽性も変わっちゃってました。

 タイミングが早かったのかもしれない。


『オイザック』はムーンライダーズの岡田徹プロデュースで、当時、坂本龍一のサポートをしていた印象のあるパール兄弟のギタリスト、窪田晴男なんかも参加してたりと、インディーズにしておくのがもったいないです。



 あえて渋谷系という言葉を使ってますけど、ひょっとしたら誤解が生じるかもしれませんので、簡単に説明しておきます。


 わたしとしては、80年代にネオアコ(ネオ・アコースティック)と呼ばれてたバンドたちの意味で使ってます。

 90年代は、その名称はギターポップか渋谷系に変わりました。

 けど、どれも海外のリスナーと話をしてたら通じない問題があったようで、現在はインディーポップという名称に落ち着いています。


 わたし、未だについネオアコと言ってしまうんですけど。

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