妖怪百鬼夜行(ちょい胸糞)マンガ業界編 1
☆マンガ業界編
私が最初にアシスタントをしていた時代。
その頃、アシは常時私一人という状態だったので、私の師匠は、アシスタントの募集してました。
すると、秋田書店の紹介で、私より少し年上の男がやって来た。
それ以前に、その男、マンガ家のき◯ち正太先生のところでアシをしてたらしいとのこと。
私はき◯ち正太先生のアシしてる友人が居たので、その男のことを聞いてみました。
「どんな人? ちゃんと使える?」と。
すると……友人は苦笑いしながら話してくれた。
「食事をする時の箸の持ち方が擬似生命体みたい」
そう言ったことを記憶してる。
……擬似生命体? その時、諸星大二郎のマンガ『妖怪ハンター』の『死人帰り』をふと思い浮かべてた。
何かヤバそうな……。
そう思ってると、続けて本当にヤバい話を聞かされた。
ものすごいドン引きした。
き◯ち正太先生のマンガに、なんと! 永野護のファイブスターストーリーズの紋章(あの単行本の背表紙のやつかな?)を描きまくると言う傍若無人な非常識さ……!
(き◯ち正太先生は、もの凄く大人の人格者で、そんな妖怪のことを叱らず、むしろ「自分の絵は上手いね」と言ったそう)
そんな妖怪と、私はこれから一緒に仕事を……。
案の定、まともにアシ出来るようなスキルは無かった……。
兎に角、仕事を増やされるばかりで、その妖怪がやったところは全部修正で大変なことに……。
もう師匠は悲鳴を上げてましたね。
流石に師匠は、その妖怪を解雇(アシスタントで解雇になった事例、その妖怪しか知りません……)
師匠は、そんなのを紹介した秋田書店の編集者に文句言ってたw
秋田書店、大手出版社なのにそんなこともあるのか……。
確かにマンガ家でも、就職した経験が無く、いきなりマンガ家になってしまい、一般常識に欠けるような人も居ますよ。
私の師匠もそうかもしんないw
それでも、妖怪は何か次元が違うのだった。
*
昔の話ですが、江川達也かな。違ったらごめんw 江川さん、怒んないでね!(全く知り合いじゃないけど)
江川氏もアシスタント募集してたおり、
『人間のアシスタント募集』w
――と切実に、募集掛けてた記憶があります。
それだけ、どっぷりとファン気分が抜けないオタクな妖怪に悩まされてたんでしょうね……。
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