マンガや音楽のことをダラダラと
藤子・F・不二雄の珍プレー、好プレー
(2022.2.8に下書きの状態で放置されてました。今、藤子・Fから離れていますが、いちお公開します)
藤子・F・不二雄は文句なしに国民的マンガ家と言えよう。
しかし、そんな御大だって、時にやらかしてしまうことだってある。
そんなことを、思いつくまままとめてみたい。
(押入れの奥底に埋まってるものは、調べがつかないので、うろ覚え状態のまま書くかと思いますが、そこはご了承ください)
☆ボケた発言☆
映画『ウエストワールド』という有名な映画がありますが、藤子・Fはそれより一歩早く、
短編『休日のガンマン』を。
また映画『ソイレントグリーン』より早く、短編『定年退職』を描いており、
決して安易にマネしたのではない、
「絶対に絶対に盗作などではありません!」と語っておりました。
自分の方が先に描いていたと。
「早い者勝ちの世界ですからね」
人気作家だからこそ言える発言だなと思った。
私には言えない。
やっぱり人気が正義の世界だと思っているからだ。
マイナー作家が、先取りしたものを描いたとしても、結果は人知れず埋もれてしまうことになるので、「私が先に書いてた!」と言ったとしても、誰も聞いちゃいね〜という事になるでしょう。
ラノベは、どうも二番煎じ三番煎じ〜百番煎じくらいやってもいいらしい。
『Reゼロ』をアニメで見たとき、無知な私は『オールユーニードイズキル』の作者による原作なのかと思い込んでいました。
当の藤子・F短編『休日のガンマン』、『定年退職』だが、藤子・F作品としては、埋もれてると言っても差し支えないほど読んでる人少ない!
どーせ、私のような、頭のおかしい好き者しか読んでないのだと思う。
『ドラえもん』との激しい温度差――逆にマイナー過ぎることでネタにされてる感すらある。
そんな作品を、自分の方が先に描いたから、パクりとかじゃないと必死に言われても……。
誰も気にしちゃいね〜でしょう。
(ネットのない時代なので、真相がよくわかんなかったにしても……。藤子・F先生がパクりなんかするわけないと思ってもいるし)
意図的に元ネタありきで描かれた短編もあります。
映画化もされてるSF小説、『アイアムレジェンド』を元ネタにした短編に『流血鬼』があります。
ウィル・スミス主演のものは、どうして、そうなった!? というおかしな展開になってますが……。
藤子・Fは、真性のSFマニアだと思われます。
SFの〝S〟サイエンスにはかなり弱いと仰ってました(P・K・ディックなんかもサイエンスの部分は弱くて昔からネタにされてたじゃん)
なので「すこしふしぎ」でSF。
謙虚な方だなという印象を持ちます。
でも実は、そうではないと私は勘繰ってる。
だって「本格SF」だと銘打ってしまうと、読者が限られてしまいますよね。
より多くの読者を取り込むための戦略とも考えても間違いなさそうかな。
SF小説が衰退することも見越してたんじゃないかと。
海外の原書を自力で翻訳しながら読むような、意識高い系過ぎた昔のSFマニアにも敷居を高くしてしまった責任があるでしょう。
実際、藤子・F短編には、本格SFの名作多いです。
決してとっつき難いものではないです。
☆藤子・F、壮絶なボケ☆
『モジャ公』の最終話についてのやらかしに触れたい。
藤子・Fは、オバQ、パーマン(ちと短命だった)のあと、低迷期に入ります。
その後、『ドラえもん』までヒット作に恵まれなかった。
その低迷期に描かれたものから70年代の作品が、私は特に好きだったりするのだが、世の中はそうではなかったということです。
『ウメ星デンカ』、『21エモン』と『モジャ公』。
『21エモン』は、TVアニメ化はしたけど、ドラえもんヒット後のことであり、藤子・F作品全体が再評価された後の90年代に入ってようやくだ。
ドラえもんがヒットして『大長編ドラえもん』が始まったのは、70年代末のこと。
(『のび太の恐竜』公開は80年)
『21エモン』は、ドラえもんより古く、60年代末に連載されていた。
TVアニメ化したといっても、内容は原作通りではないし「ゴンスケ」と書いても、誰?って反応だろう。
『21エモン』に登場する、私の好きなキャラなのだが。
今買えるフィギュアもあります。
『21エモン』の後に、連載を始めた『モジャ公』になると、もっと知ってる人が少ない。
アニメ化したじゃないか! と言う人は、そのアニメと原作、比べて欲しい。全くの別物です。
原作にはゴンスケは出てきません。
小学生の男の子が、世の中つらまらん、お母さんガミガミとうるさいという理由で、宇宙に家出するという話です。
別の人が描かれたものを基にアニメ化されたのかな(別ものなのでちゃんと観てない)
もう残念ながら、『モジャ公』は内容がブラック過ぎるので、アニメ化はあり得ないでしょう……。
その『モジャ公』は、最初は虫プロ商事から単行本化し、次いで、朝日ソノラマから単行本化しました。
70年代のお話です。
80年代になると、中央公論社などから復刻版が刊行されました。ドラえもんヒット後ですね。
そこで、何を思ったのか、藤子・Fは、最終話が存在しなかった『モジャ公』に強引に最終話風のものを描いちゃったんですわ。
藤子・Fは、とことん加筆修正の鬼です!
作品の半数くらいは、単行本収録時に、加筆修正が加えられてます。
コレクター泣かせです。もう雑誌掲載時バージョンになると、国会図書館へと足を運ばねばならないレベルです。
小学館から、藤子・F・不二雄全集が刊行されましたが、それではコンプリートにならないのです!
雑誌掲載時のバージョンが読みたいんだ! 全集というからには、全てのバージョン収録して欲しかった(心の叫び)
『モジャ公』連載から、20年ほど経過してから描かれた最終話。
あれは、ファンは皆、目が点になったことでしょう。もしくはフリーズして固まるとか。
『モジャ公』は、ヒロイン不在の漫画です。
それでも、充分面白いのに、スネ夫的? な鼻につくイヤな女キャラ(良い人に成長したとかはない)が、しゃしゃり出て来て、良いお話風にまとめに入るという内容となってます。
え? なんで、あんたが? 別にヒロインじゃないやん! しかもキャラブレして良い人っぽくなってるし! と読んだ人は皆、突っ込むんじゃないかと。
ヒロイン、もしくは良い人にするなら、ちゃんと段階踏んでよ!
なかなかの壮絶なボケです。無理矢理な最終話…………。
もはや、ネタでしかないという。
長くなったので、2回に分ます。次回はドラえもんにおける好プレーを紹介したいと思います。
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