第8話バイクでの事故
キーガシャン
「死んだら線香の一本でも上げてくれや。」
私は学友のアパートで飲んでいた。
その時、知り合っていた女友達二人と学友三人の計五人で。女房は実家に帰っていたのだが、まだその頃は女友達の居る所に居座ってはいけないと思っていた。一升瓶を片手に飲んだくれていたが、女友達が一度家に帰る事になったので私は帰宅しようとしたらしい。私の声を聴いたのは私の女房に恋心を抱いて居た学友だった。彼はいっその事死んでくれれば良いと思って居たのかも知れない。
「おい。あいつ帰るよ。フラフラじゃねー。」
アパートの住人であるもう一人の学友だ。彼は女友達を送るのに車を運転していた。
この時も私は記憶を無くしていた。起きたのは病院のベットの上だった。私はこの事故で左足の靭帯の断絶と左手の人差し指が曲がらなくなってしまった。酒で失敗するのは二度目である。この時のオペ後に指が曲がらなくなると知った女房は動揺していたらしい。
そしてその時の事を後で知る羽目に会う。
「危なかったんだから。」
女友達が見舞いに来てそう言った。
「フラフラでバイクが真っ直ぐ走って無かったんだから。」
頭を掻きながら照れる私であった。
私は靭帯が無くても歩けていた。医者の許可が出る前に歩いたのだった。バイクのレーサーになる夢は諦めておらず、筋トレをしていた結果、筋力でカバーできて居たのだった。この時の無理が祟って後で痛い目をみる羽目に会うのだった。
約二カ月ぐらいで復帰したのだった。
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