第6話次男の出産
事故のの頃はフォークリフト運転手をしていたが、事故のせいで半年近く休んでしまっていた。夜学も通えず出席日数が不足していた。
「お腹の子に障害が出ても頑張るんだぞ。」
夜学の先生の言葉だった。
左目は斜視になり、顔面は晴れ上がりそれでも12月には退院していたのだった。家族の中では二番目に退院した。5月には二人目の出産が控えていた。事故で空を飛んだ母体何があっても不思議では無い。
高校は修学旅行の帰りの事故でもあり卒業させて貰えた。斜視は毎日寝る時に電球を反対側にして意識して寝ていたら何とか元に戻った。
そして出産まじかに高校の学友が遊びに来ていた。女房はお袋とパチンコ屋に行って帰ってきた。
「お腹がおかしいの。」
学友の車で病院へ送ってもらった。
「帰って良いですよ。」
看護婦さんに言われ帰ると電話が鳴り、
「産まれました。」
またまた立ち会う事が出来なかった。
出産を終えた分娩室に行くと学友が胎盤を見て一言
「まずそう。」
と言っていたのには驚きだった。
男の子で五体満足元気に生まれてきてくれた。
真也があんな事になってしまったのと女房の親父 家の親父。そして、私にトシがついていたので将来稔りますようにと将稔と名づけた。
将稔の時は母乳が出たので夜泣きに悩まされる事は無かった。女房は胸を出し寝ていたが将稔は自力で吸い付いていたのだった。
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