第3話 出産

 彼女は直ぐに我が家に打ち解けた。私はバイトに夜学と家での生活に明け暮れた。お袋は彼女を学校へ通わす気でいた。数ヶ月休めば行けるはずっだた。

 しかし、彼女の母親が学校へ伝えてしまったのだった。

 彼女は高校中退になってしまった。

 私は休みの日もバイトだったので親父が彼女を連れて休日には遊びに連れて行ってくれるのだった。

 丁度、17歳になる頃の事だった。

 バイト先の電話が鳴った。

「生まれた。」

「えー!!」

 立ち会うつもりは無かったがせめて産声を待つぐらいはしたかった。

 バイクで急ぎ病院へ向かった。

「大変だったのよ。病院に着いたら頭が少し出てたのよ。」

 お袋の第一声だった。

「大丈夫か?」

彼女に問いかけた。

「うん。男の子だよ。二人の名前を取って真也にしよう。」

 真也は金玉の片方が無かった。

「家の家系にはそんな障害を待った者はおらん。」

 彼女の親父さんからの一言だった。

真也はすくすくと大きくなっていった。私はバイトに夜学、家では夜泣きに付き合わされた。彼女はスヤスヤと寝息をたてて起きる気配すら無かった。

 金玉は片方無くても支障のないとの事だった。母乳が出なっかったので粉ミルクでの授乳だった。手首にミルクを垂らし温度を見てから授乳するのだった。

 三ヶ月が経ち首の座る頃お袋が見かねて言ってくれた。

「徹夜で内職してるから下の部屋に真也を寝かせなさい。」

 和文タイプの仕事で毎日徹夜していたお袋が助け船を出してくれた。

 親父は

「甘やかすな!!」

 と言っていたらしいが私には大助かりだった。

 生理が来始めた頃二人目を考えるようになっていた。

 18歳になり籍を入れるのに6月26日の誕生日に入れようと町役場に行った所門前払いを食らった。二度目に婚姻届けを出しに行った時も印鑑が同じじゃダメだと帰され、7月17日に親父とお袋が女房に付き添ってやっと受理されるしまつっだた。

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