第4話 大型の鳥VS黒猫
「黒猫さんどこ行くの?」
「ライバルを倒しに行って来るニャン 必ず戻る!信じて待ってるニャン!」
「ダメよ!それはフラグだわ また怪我して帰って来るじゃない、手当する身にもなって!」
「怪我は絶対しないニャン! 必ず戻るニャン!」
半ば強引に家から抜け出た俺は、あの因縁の鳥が住まう巣へと駆け出した。
「クェ?」
あのアホズラで変な声を出した、タカかワシか分からん鳥と俺は対峙した。
「今日で絶対に倒すニャン! 覚悟しろニャンこの鳥野郎!」
「クェー!」
高い場所から俺のいる地面まで、一気に急降下。
俺に狙いを定めて加速を続ける。
「うぉぉぉぉ!」
俺も気合い十分、編み出した技を鳥野郎にぶつける時が来た。
「黒猫神拳奥義! ニャン斗肉烈拳! ニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャー!」
「クェ!?」
鳥野郎が急に驚きだして地面に降りて来た。
絶好の好機! このチャンスは絶対に逃さない。
俺の前足は、鳥野郎に痛恨の一撃を浴びせた。
その数は百連撃を有に超えて、鳥野郎に致命傷を与えた。
……と、妄想をしておりました。
何でしたっけ?
肉烈拳?
そんなもの、あんな大型の鳥に効く訳ないじゃないですか。
あんな、ぷよぷよした猫パンチなんぞ害のある技ですらありません。
「クェ????」
と煽られた始末でした。
そして今現在の吾輩は、鳥野郎にボコボコにされてセレナ様に看病して頂いております。
「だから言ったじゃない! 怪我するわよって!」
「恥ずかしくて言葉も出ないニャン……」
「暫くは安静にしてね!」
セレナ様にぐうの音も出ない。
結局のところ、鳥野郎と吾輩の戦いは鳥野郎の完全勝利で幕を降ろした。
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