第2話 飛ぶドラゴン

「俺は、どこにいるんだ?そうか、変な女なの妖術で殺されたのか。」


目を開けると、異空間の中を飛んでいる。


「飛んでる?面白いな。俺の名はドラゴンだからな。浮いてるのか?だが、心地いい。」


水の中に浮いているような感覚のまま、ドラゴンはまた目を閉じて眠りにつく。


「ファー、よく寝た。ん?俺は生きているのか?」


温かい日差しの中目を覚ます。

いつもの朝の日課の、腕立て100回をやろうとする。が、30回を超えたところでできなくなってしまう。


「体が鈍ってしまったようだ。ん?んんん???」


周りを見渡し、自分の部屋ではないことに気がつくドラゴン。


「どこだ!!ここは???お、俺は?」


部屋中を見渡し、鏡に映った自分に愕然とする。


「だれだ!!?おまえは?おれなのか?何が、何が起きたと言うんだ?」


その時、彼のお腹がグーと鳴る。


「おもしろいな、こんな状況でも腹は減るんだな。何か食い物を探さないとだな。」


部屋中の扉を開けて食べ物を探す。だが、みつけられたのは野菜ばかりだった。他の食べ物らしき物は、どう食べるのかわからない。

そう、彼は千年前から現代へと移動してきたのだから。


「肉が、食いたいなぁ。おまえは、肉がきらいなのか?」


鏡に語りかける。反応はない。


その時、インターホンが鳴る。

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