異世界で追放されたから明らかにチートな能力で異世界を楽しみます！

第38話

「え？何でここに人間が…？」

「え？ガッツリ偉そうな悪魔の前に出たんだが？」

普通魔界の端っことかに繋がるもんじゃないの？

「先輩…これ、ヤバい感じッスか？」

「うん、大分ヤバい感じだと思う。」

だって目の前の悪魔がなんか怒りに震えてるもん。

これ、襲い掛かってくるやつでは？　

「クソぅ！我が真の姿を見たからには生かしては返さんぞ！殺してくれる！」

真の姿？ああ、今の貴族令嬢みたいな姿ね？

…いや真の姿これ！？普通こういうの仮の姿だろ！

あっ、変身していく。

「フハハハ！どうだこの姿は恐ろしかろう怖かろうこの大悪魔に殺されることを誇りに死ぬが良い！」

うーん恐ろしい、こっちが真の姿では？

「煽ってんのかゴルァ！こちとら誰にも真の姿は見せたこと無かったんだぞ！」

「先輩、心読まれてるッスよ先輩。」

「そうだな。」

「先輩！？もっと驚くべき所ッスよ、先輩！」

「いや人型の悪魔も居たし常に仮の姿で良くね？」

「グッ…貴様ら人間すーぐそういうこと言う、デリカシーが足りてないぞ！」

えっ、そんなに大切な事なの？

「そうだよ！我らにとっちゃ真の姿を見られるのは裸を見られるようなもんなんだよ！」

「裸を見た…？そう言われると興奮してきたな」

「先輩！？急に変態的な事は言わないで欲しいッス先輩！」

「へ、変態だー！ぶち殺してやるぅー！」

「これは俺が悪い。」

「そうッスね。」

ーーー

「変態に負けた…最悪…」

「変態って呼び方辞めてくんない？まるで俺が変態みたいな誤解を受けるじゃん。」

「さっき変態発言をしたのは事実ッスよ先輩。」

「茜まで…酷い！」

「酷いのはさっきの発言ッスね。」

「それはそう。」

「で？この悪魔どうするんスか？偉そうだし侵略を止める位出来そうッスけど…」

「ん？人間界への侵略か？悪魔の王である我を倒せる人間が居るのに侵略など…死にに行くだけよ。」

「じゃあ止めて欲しいッス。」

「いや、これ我の管轄じゃ無いから…」

「王って言ってたのに管轄とかあるんスか…」

…コイツ、脅せば侵略止めてくれるかな？

「ふん！脅しには屈さんぞ！」

「お前の真の姿が貴族令嬢だって言いふらすわ。」

「あばぁぁぁぁぁ！！！やめっ、侵略止めるからお願いだからそれだけは！」

「止めるんだな？」

「止めますぅぅぅぅ！！！」

「よし、なら良いんだ。」

コイツ脅しに弱すぎでは？