第37話

「金が足りん!もっと持ってこい!」


コイツ強欲すぎだろ…!

マジでふざけんな…!


マジでぶち殺すぞてめぇ…!

落ち着け、殴るな、それだけでコイツは死ぬぞ?


死んだら魔界への手がかりが無くなるじゃないか。


「我に協力してほしいならこの2倍は持ってくるんだな!」


…殺す!


ーーー


「金は要らん!情報も教える!だから…だから命だけは!」


「オラ、てめぇ命乞いするくらいなら最初から素直に教えろやゴラァ!」

「先輩!言葉遣いが荒いッスよ!先輩!」


それもそうだな、一旦落ち着こう…


「魔界への行き方…?魔界への行き方!?」

「さっさと教えろ!」

「先輩!全然言葉遣い治ってないッス先輩!」


「無魔導で魔界への扉を開く魔法がありますぅ!」

「え?じゃあその魔法について教えろ。」


「え?知らないです。」

「役立たずがぁ!殺すぞ!」

「先輩!流石に理不尽ッス先輩!」


「ひぃ!許して!」

「ほら!怯えちゃったじゃないッスか!」

「茜やたらそいつの肩を持つな…?」


もしや弱みでも握られてるのか?


「いや、先輩が荒れ過ぎなんスよ。」

「それはそう。」


だってアイツ腹立つんだもん…


ーーー


魔界への扉を開く魔法なんか自力で作れたわ


「オラァ!開け!」


よし、開いた。


「え?いくらなんでも強引すぎじゃないッスか?」

「多分これが正規だからへーきへーき。」


「えぇ…コレ絶対正規じゃないッスよ。」

「そんな事はない、多分。」


「多分って言っちゃってるのじゃ!?」

「おうアリス、久しぶり。」


「いや、久しぶりって…会ってないのは精々数日ぐらいじゃろ。」

「いや、茜と違ってドラゴンから別行動だったから一応ね?」


「ううむ…納得がいかんのじゃ…」

「納得して?しろ。」


「納得したのじゃ!」

「それなら、ヨシ!」


因みにアリスは魔界にはついてこない

逆に何でここまでついてきたんだよ…


いやこんな事してる場合じゃねーわ。


さっさと侵略やめさせねーといつ悪魔が攻めてくるか分からないからな、早く魔界へ行かなくちゃ。


ーーー


「え?何でここに人間が…?」

「え?ガッツリ偉そうな悪魔の前に出たんだが?」


普通魔界の端っことかに繋がるもんじゃないの?


「先輩…これ、ヤバい感じッスか?」

「うん、大分ヤバい感じだと思う。」

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