第39話

「人間界への侵略は辞める!」

「!?何故ですか!奴らを倒せば途方も無い大きさの土地や大量の資源が手に入るのですよ!」


「いや…奴ら我より強いから…」

「偵察で奴らは低級悪魔より弱いと分かったじゃありませんか!」


「その…我、侵略を止める為に人間界から来た人間に負けたんだよね…」

「え、いや…え?マジ?」


「マジ、手も足も出ずに負けた。」

「…黙って聞いてりゃ、そんな嘘をついてまで人間界への侵略を止めてぇのか!」

「そうです!あんな雑魚ばっかの世界さっさと侵略しちゃいましょうよ!」


「もー!こうなるから我嫌だったの!」

「いや、もうちょっと頑張れよ…」


「何者だ!」

「そこの悪魔の王様を倒した人間でーす。」


「何ッ!つまり貴様さえ倒せば人間界は我らの物も同然!行くぞリューマ、リューオー」


「おう!」

「はい!」


3人の悪魔が連携して殴りかかってくる…が。

遅すぎて話にならない。


「グハッ…」

「グァァ!」

「キャァ!」


手加減したから気絶もしてない…はず。


「グッ…3人でも駄目だったか…分かった、人間界への侵略は辞めよう…」


おお!やっぱり気絶してなかった!


にしても急に襲い掛かってくるとか悪魔ってもしかして脳筋ばっかりなのか?


「うーん、信用出来ねぇ…」

「ならば貴様がこの世界の王となれ。」


「え?」

「我に変わってお前が王になるのだ。」


「いいの?」

「はい、王に勝った者が王になる、この世界の伝統です。」


あ、悪魔って脳筋ばっかなんだ〜。


「…え?マジで俺が王になるの?」

「ああ、王になると言うか今から貴様は王だ。」


「…?今から?」

「ああ、今からだ、だから侵略を辞めろと一言いえば侵略は止まるぞ。」


「え?じゃあ…人間界への侵略を辞めろ。」

「分かった。」


え?本当に俺、王になったの?

マジで?


ーーー


「うむ!所で王になったからにはこの世界が抱える重大な問題を解決して貰わなければいかん。」


「重大な問題?」

「ああ、天使の侵略だ。」


悪魔の次は天使かよ!

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