周りを見渡して

あなたの紡ぐ世界はあなただけのものだから

 挫けそうな時、思い出して欲しい。

 あなたの作品のファンのこと。

 更新を楽しみにしている人がいること。


 作風は指紋みたいなもので、一人ひとり違う。

 あなたの作品はあなたにしか作れないし、代わりなんていない。


 人には人のペースがある。

 すぐに読めないから、ブクマやお気に入りにしておく人もいる。

 そんな彼らがやっと時間が出来たからと作品にアクセスしてみたら削除されていて、作家さんのページすら消えていた。

 こんなことはよくあることなの。

 

 去年一年でレビューをたくさん書いて来たけれど、そういうことに遭遇もした。

 他人をモチベーションアップの道具にしてはいけない。自分の中でモチベーションが保てることを持たなければならない。

 反応してくれるのは、反応されることが嬉しいと分かっている人だけ。

 多くの読み専と言われる人たちは、もしかしたらサイトにアカウントすら持っていないかもしれない。

 けれど、彼らは確実にその物語の続きを楽しみにしている。

 それが本当の作品ファンだということを忘れないで。


 もしかしたら、あなたの作品がきっかけで、他の作品も読みたくてサイトに登録する人もいるだろう。システムが分からなくて反応することが出来ない人もいるだろう。


 感想を書く人の中には、あなたのファンであることを伝えたくて書く人もいる。

 そのことを忘れないで欲しい。

 一度始めたことを、承認欲求が満たせない程度でやめてしまうくらいなら、書かない方がマシなんだよ。

 世の中にはずっと休載している作家さんだっているけれど、彼らにはたくさんのファンがいて、続きを待ち望んでいる。ほんとうのファンはそのくらいのことでは離れてはいかない。

 そしてファンは新たなファンを連れてきてくれる。

 好きなものは他人にも伝えたいという心理があるから。


 簡単に成功する人は、ホンの一握りの人間だけ。

 多くの人たちは、地道な努力と継続のもとにある。


 忘れないでいて。

 たった一人しか読者がいなくても。

 その読者の読むスピードが破壊的に遅かったとしても。

 他人には他人の生活があり、時間とは命と同様。

 その命を削ってあなたの作品を読んでくれている。


 どんなに辛くても、読んでくれる人がいないと落ち込む日があっても。

 継続は力なり。

 読者は必ずついてくる。

 ファンはあなたを裏切らない。

 だからあなたも、ファンを裏切ってはいけない。

 彼らを迷子にしてはいけない。


 あなたが書くのをやめた時、その物語は永遠に終わることはない。

 いつかあなたの命が尽きたとしても。

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