第7話

「やりぃ〜!次私の勝ちね!」


「うわぁー!ながいっち強くね!?」


「ふっふっふ、私も相当やり込んでるからね…でもやっぱり郁里くんには勝てないよ。」


「な、なんかごめん…今日は伊織に手加減しないって決めてたから。」


「ねえだからそれなんでなの?!」


放課後に教室で3人仲良くゲームをしていた。


そしたら叶音さんが


「あ!ねえ!これからまだ時間ある?」


と聞いてきた。


「うん、あるけど…どうしたの?」


「3人仲良くなった記念に今から近くのコーヒーショップ行かない?私あそこ行ったことないから付き合ってくれないかな?」


「え、ながちっちあそこ行ったことないの?意外〜!」


あ、そうか。伊織はあのこと知らないのか。


「そうなんだよー、なかなか行く勇気とかでなくてさ。ね!お願い2人とも!!」


「俺は行くよ!郁里は?」


「え、じゃあ僕も行くよ。」


「やった!2人ともありがとう!じゃあ早速行こ!」


叶音さんと伊織がすぐに準備し終わってほぼ引っ張られる形で僕達は教室を出ていった。

すると少ししたところで叶音さんの足が少しづつ縺れていったため僕は一旦伊織を止めた。


「どうしたの郁里、お前そんなに体力なかったっけ?」


「僕じゃないよ、叶音さんちょっと辛そうにしてるから。大丈夫?」


「ありがとう郁里くん。実はちょっと辛かったから助かった!」


「うっそごめんながいっち!俺久々に友達と寄り道するから全く気にしてなかったわ…」


「ううんいいの!体力あんまり無いの言ってなかった私の責任だし。2人ともありがとう!」


これはちょっと伊織に申し訳なかったなと思いつつ叶音さんの歩幅に合わせて歩く。


「そういえば叶音さん、今日は時間大丈夫なの?」


ほら、昨日はこの時間に帰ってたから。と言うと


「あー、今日はもう言ってあるんだ!だから少し遅くなっても大丈夫!」


「え、なになに何の話?」


と伊織が聞いてきたから


「僕と叶音さんの秘密の話。」


「うぇー、お前最近そういうの多いなー。まいいや、俺は俺で直接教えてもらおーっと!」


「言えるようになったら教えるね。」


その時の彼女の声は少し寂しそう声をしていたのを今でも覚えている。

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