第17話 映画
「う〜ん…どれにしようか。アニメ、ホラー、ラブロマンスどれも見たくて迷っちゃう〜」
綾佳はチケット売り場にある電光掲示板を眺めて、上映作品の題名を眺めていた。
その横で海里も同じく眺め、どれも面白そうだなと思いながら綾佳の選択を待っていた。
「綾佳はどれにしたいか決めたか?」
「ここはホラーと言いたい所だけど、アニメにしますか」
「そうしますか。でも、ラブロマンスの方を選ぶと思ったから少し意外かも」
「確かにラブロマンスもいいけど、アニメなら時間を忘れてみれるかもしれないでょ?」
「まぁ、ラブロマンスもそうだとは思うけど、アニメの方が早いか」
「そーゆうこと!」
早速、綾佳はチケット売り場のスタッフに話しかけてチケットを発見していた。
ちなみに見るアニメは冒険をテーマにした、オリジナル作品だ。
「さて、買ってから気付いたんだけど、上映まであと二十分しかないね」
「そうだな。何か買ってから入るのか?」
実は海里は気付いていた。
だけど、あえて言わずにそのまま見過ごしていた。
「映画といえばポップコーンでしょ!!!」
「お約束だな。それじゃあ、並びに行くか」
「レッツゴー!」
チケット売り場の右側にあるフードコートに向けて歩き出した。
フードコートに着くと海里は一歩手前で待ち、綾佳はレジに注文に向かう。
「いらっしゃいませ。ご注文をどうぞ」
「キャラメルポップコーンLを一つとアイスティーを二つください」
「畏まりました。お会計は1300円になります」
お会計はセルフレジになっていたので、綾佳はスタッフの言葉に頷いて精算機にお金を入れていた。
その間にスタッフは注文の商品を準備して、レジの右側の渡し口に置いていった。
「ご注文の商品は右側からお受け取りください。ストローはこちらから、ガムシロは後ろからお取りください」
「ありがとうございます」
ポップコーンを袋に入れてから腕に掛けて、両手でアイスティーを海里の元に運んでいた。
「はい、アイスティーだよ!ポップコーンは二人で分けて食べよ!」
「ありがとう」
海里は受け取ったアイスティーにガムシロを入れて、綾佳にもいるか尋ねた。
綾佳は「いる!」と返事をして、海里からガムシロを受け取った。
「じゃあ、入場出来る時間になりましたし、そろそろ入りますか」
「そうだな」
入場待機口のランプが光ってるのを確認できると、二人は入場口に向かいスタッフにチケットを見せて中に入っていった。
二人の座席がある場所は6番扉なので、少しだけ通路を歩き着いたら扉を開けて中に入る。
「えーっと、G-5とG-6はっと…」
「綾佳ここらしいぞ。なかなか見やすい位置だな」
「そりゃ、私が良く選んで買ったから当たり前!」
「流石です」
二人が座る場所はスクリーンから遠くなく、さらに中央で首も痛くならない角度。
映画を見る上で重要な座席は、綾佳のお陰で完璧であった。
そして二人共座ると、座席に付いているドリンクホルダーに飲み物を置いて始まるのを待機していた。待ってる間に、綾佳からポップコーンを受け取っていた海里だった。
「面白かったね〜そして、とても感動した」
「途中から綾佳泣いてたもんね」
「海里くん、映画を見ないで乙女の涙を見ていたなんて…」
「偶々、横を向いたら泣いてる姿だったんだよ」
ほんとに偶然だった。
海里はポップコーンを取る為に横を向いたのだが、その時に綾佳も楽しんでるのかなっと思い見たのだった。
「はいはい。それじゃあ、ここから地道に電車で帰りましょうか」
「そうですな。そして、帰ったらすぐに夕飯だな」
「まぁ、今日はお弁当で済まそうか」
「いいよ、駅前の弁当屋さんでだな」
「お肉のお弁当にしようかな〜!さぁ、海里くん早く行きましょう」
綾佳はさらに元気になって、駅に向かって歩き出した。
海里もその後ろを追って走り出したが、翌日筋肉痛になる事を予感していた。
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