編集済
本編への応援コメント
『サッカーチームじゃあるまいし、そんな大人数作ってどうするんだよ。誰がそれだけの人数を養える? 面倒を見きれる?』
『あいつがじゃあ十人、九人なんて値引きでもするみたいに言うもんだから、じゃあ七人までならって、そう答えちまった』
何だか妙にリアリティがあって、グイグイ引き込まれました。
『誰でもよかったのだ。彼が愛した唯一の女、サキュバス以外なら誰でも』ここ、とても切ないこういうのが大好きです。
傍観しているような話であるのに、『数年前の冬』『彼はわたしをも口説こうとした』『あなたに話して少しすっきりしました』で一部が彼の独白だったとわかる。【わたし】がたまに見る夢は、わたしがこのふたりの子として転生するのを垣間見ているのかな? と思いました。ただし、単に夢であるならば、それほどまでに、【わたし】は彼と彼女が結ばれたらいいなと願ったのかな……と何とも言葉にしがたい思いが沸きます。
戸松さんの作品は拝読していて色々な想像、感情を抱けるのですごいなぁと思います。今回も楽しませて頂きました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
同じ筋立てでもどう語るかで印象は変わるものですし、本当に伝えたいことってそこに宿るんじゃないかなと思ってたりします。
なのでこういうねじくれた構造になるのですけど、何かしら感じるものがあったなら嬉しいです。
本編への応援コメント
二人を見ている女性にも愛があって、二人にも愛があった。これは純愛だ…
ベビーベッドから見ているというのが、語り手にとっての願望というか、本心というか、矛盾しているのかなっていうのが個人的にツボでした。
淡々とした口調と二人の熱との温度差も、物語を非現実世界から現実的なものに近づけている感じも、境界が曖昧で淫靡だな…
これは戸松さんにしか表現できない、書けない作品!!
タイトルとタグからは想像もつかない、夢の世界。まさに夢だ…
不思議で素敵な時間をありがとうございました!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
最初はもっと匿名的な視点のイメージだったんですけど、赤ちゃん出すならその視点が使えるなあと。その方がリアルというか、地に足着いた覗き感が出せると思って。
当事者視点にしたらR18になりかねないですね笑
第三者視点だからこそ生まれたニュアンスがおもしろいなあと思いながら書いたので褒めていただけて嬉しいです。
本編への応援コメント
二回目、三回目と読み、インキュバスとサキュバスの輪郭がはっきりしてくると、二人を見ている彼女の視線の中にも愛があるように思いました。
戸松さんはわたしの周りにいらっしゃらない作風を書かれる方で、今回も戸松さんの世界観に圧倒されました。
題材こそポルノだけど、決して卑猥ではなく、もっと深くて繊細で、愛というものの形を考えさせてくれる素晴らしい作品でした。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
まさに愛の形を問うてみた話でした。
本編には詰め込めませんでしたけど、わたしと夫や義母、飼い猫との関係なんかも含めての愛とか家族のあり方、あるいはロマンス的な愛(それも一筋縄ではいかない)があって、その中で自分たちの関係っていうのはなんなんだろうとインキュバスくんが問い直す話にしたかったんですよね。あるいは夫や義母に去られた語り手が。
どうあがいてもまっすぐは歩けないので、ふらふら歩きの芸術点狙いでやってます。そこに少しでも価値を見いだしてもらえたなら、嬉しいです。
本編への応援コメント
まずはとんでもないプロットを形にして頂き、ありがとうございました。
予想を軽く上回りましたね(笑)。タイトルとタグと第一文で3回笑いました。なのに読み進めるとしんみりしてきて、そういうシーンなのに切なくて、もう感情がグチャグチャです。
最後はハッピーエンドで良かったです。ですが夢というのが深層意識の表れであるなら、最後の瞬間が何故か妙に遅い事、彼女がベビーベッドに居る事、そもそもこの夢を見る事、全てに矛盾した意味が見える気も……、野暮ですね。とっても野暮です。彼女が喜んでいるなら、それが全てですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
こういう形の淫夢を思い付いたことでハッピーエンドになりましたね。ただあくまで夢という。
あの夢の部分って言ってしまえば2次創作みたいなもので、現実そのものではないわけですね。「原作」の行間を補完しているだけで。
なので、最後の年賀状も語り手が自分で作って自分に出してるという裏設定も当初は考えてたりしました。つまりその「行間」を作るために。
決定稿ではそういうニュアンスは薄れたのでこうして白状してしまいますが。
本編への応援コメント
一行目からガツンと殴られる感じが、もう本当に戸松さまってかんじで、私は今日も殴られに来てよかったと思うわけです(作文?????
手紙に書かれている(あるいは彼自身の言葉でもある)語りが軽妙で、まずそこが好きなんですね…サッカーチームじゃあるまいし、とか、十人九人と割り引くものだから…とか…この、絶妙に日常臭さがあって、でもどこか非日常なかんじが、なんかもう、羨ましいです…このセンス欲しい…欲しい…拝
そういうシーンではあるはずで、たしかにやっぱり淫靡さもあるんですけど、どこまでも清廉な美しさを感じてしまうのは、やっぱりこれが純愛だからなのかなぁ…などと妄想します…というか、やっぱりこのあたりのバランスが素晴らしいんだよな…地の文がほどよくて、いやらしくない…すごい…。。。
大変楽しませていただきました…ありがとうございました…拝
作者からの返信
コメントありがとうございます。
突飛な題材なので、パーツパーツとしては「あるある」というものを組み合わせてみようと考えながら書いてみました。
淫魔は淫魔という自己定義ゆえに、人間的な恋愛がしたくてもできないのでは? という発想からはじまった話で、そのゴールはやっぱり純愛の延長線上にある性愛だろうと思ったんですよね。それならそんなにいやらしくないはずだと。
そして、それを第三者の淫夢として描くという発想に至ったことでうまいことまとまってくれました。なのでこういう書き出しに笑
本編への応援コメント
細かい背景と臨場感が作品に生々しさを与えつつ、それが傍観者であることでどこか淡々とした雰囲気も与えている――見事な二面性に脱帽です。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
傍観者視点にするのが趣味なのですよね。物語を相対化する視点が持ち込めるので。
この話に関して言うと、ロマンチシズムとリアリティを接続する目的でこういう構造にしてみました。当事者視点だと文字数がかかる内容でもありますし。