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2022年8月20日 15:25
ごきげんよう、憎しみと悲しみが幾重にも積み重なった果ての、なんて残酷な結末なんでしょう。事件解決の立役者が、一番不幸な運命に見舞われるなんて。カギ娘ちゃんが己を責めてしまうのも無理はないですよね、あそこでグレアムくんの嘘に騙されたふりをしておけば、グレアムくんは殺人狂のムーツィオを捕らえた上で生還したかもしれない。カギ娘ちゃんがそう思ってしまうのも仕方ないでしょう。けれど、姉を殺し、他の人々をたくさん手にかけ石像にするという残虐な犯人すら、最後まで説得を試み、最後には人間にまで戻したグレアムさんの胸に燃える正義感、騎士としての矜持が生還を許さず、そしてそれ以上に、世紀の名探偵である最愛の女性に自分の犯罪を解き明かさせるという残酷な行いをさせてしまったことが、一番許せなかったのだろうな、と思いました。それでも。そんな彼でも。カギ娘ちゃんは、どんな彼であろうとも生きていて欲しかっただろうし、自分の隣に並び立ち、人生を一緒に歩んで行って欲しかったのだろうな、と思うと、涙が溢れてきてしまいました。グレアムくんの写真、記事の載った新聞を集めて涙するカギ娘ちゃん。そうすることで、彼の死を己に納得させ、同時に自分の罪を心に刻み込もうとしたのかも知れませんね。かけつづけた鍵は、新聞の書かれた「英雄」という偶像のグレアムくんではなく、恋して、心を通わせて、愛し合ってきた、カギ娘ちゃんだけのグレアムくんを、自分だけの胸に仕舞い込んでしまいたかったのだろうな、と思うと、再び涙が零れました。エピローグがあるのですね。カギ娘ちゃんが、これで心を壊してしまうようなことなく、悲しみを胸にしつつも再び未来へしっかりと歩いている姿が見たいです。
作者からの返信
ごきげんよう、後期クイーン問題的な話になってしまいましたね。事件の解決が果たして幸せなのか。探偵が事件の謎を解くことが果たして正解なのか。女の人は男の嘘を見抜けると言いますが、見抜かない方がよかったということもありましょう。おっしゃる通り、カギ娘ちゃんはひどく後悔したと思います。しかしグレアムくんが初登場してからずっと考えていた結末だけあって、僕は素直にこの展開を書けました。実は当初、グレアムくんはもっとがっつり復讐の鬼になる予定だったのですが、彼を書いていく内に「きっとこういう正義感で生きているんだろうな」と思ったので、騎士道を貫く男になりました。彼の心残りは、そうですね、おっしゃる通り、最愛の女性に残酷な運命を辿らせてしまったことかな。カギ娘ちゃんの悲しみは、僕が彼女の立場だったらどうなるか、で考えました。なのでちょっとメンヘラ気味かも……(笑)。でも、愛する人を(それも自分の手で)失ったとあれば誰でもどん底に落ちると思うんです。新聞をひたすら集めるのも、心に鍵をかけ続けるのも、おっしゃる通り、思い出を残しておきたかったから、かもしれませんね。
2022年8月20日 10:09
あかんて…あかんって…泣いたやないか…カギ娘ちゃん……と私…グレアムくん…いや私は希望を捨てない。きっと生きてる。錬金術解いてパラシュートで逃げたなら、グレアムくん死ぬ必要ないやん?きっとグレアムくんも錬金術解くぐらいだし、生きようと思ったんだよ、そうだよ、ぜったいそう、そう、そう、そうなんだからああああああああ
グレアム沼本当深いな……カギ娘ちゃん並みに泣く人なんておらん想定だった……。さて、グレアムくんやいかに。最後まで人助けをしようとしたのは彼のいいところだよね。沼る気持ちも分かる。
ごきげんよう、憎しみと悲しみが幾重にも積み重なった果ての、なんて残酷な結末なんでしょう。
事件解決の立役者が、一番不幸な運命に見舞われるなんて。
カギ娘ちゃんが己を責めてしまうのも無理はないですよね、あそこでグレアムくんの嘘に騙されたふりをしておけば、グレアムくんは殺人狂のムーツィオを捕らえた上で生還したかもしれない。カギ娘ちゃんがそう思ってしまうのも仕方ないでしょう。
けれど、姉を殺し、他の人々をたくさん手にかけ石像にするという残虐な犯人すら、最後まで説得を試み、最後には人間にまで戻したグレアムさんの胸に燃える正義感、騎士としての矜持が生還を許さず、そしてそれ以上に、世紀の名探偵である最愛の女性に自分の犯罪を解き明かさせるという残酷な行いをさせてしまったことが、一番許せなかったのだろうな、と思いました。
それでも。
そんな彼でも。
カギ娘ちゃんは、どんな彼であろうとも生きていて欲しかっただろうし、自分の隣に並び立ち、人生を一緒に歩んで行って欲しかったのだろうな、と思うと、涙が溢れてきてしまいました。
グレアムくんの写真、記事の載った新聞を集めて涙するカギ娘ちゃん。
そうすることで、彼の死を己に納得させ、同時に自分の罪を心に刻み込もうとしたのかも知れませんね。
かけつづけた鍵は、新聞の書かれた「英雄」という偶像のグレアムくんではなく、恋して、心を通わせて、愛し合ってきた、カギ娘ちゃんだけのグレアムくんを、自分だけの胸に仕舞い込んでしまいたかったのだろうな、と思うと、再び涙が零れました。
エピローグがあるのですね。カギ娘ちゃんが、これで心を壊してしまうようなことなく、悲しみを胸にしつつも再び未来へしっかりと歩いている姿が見たいです。
作者からの返信
ごきげんよう、後期クイーン問題的な話になってしまいましたね。事件の解決が果たして幸せなのか。探偵が事件の謎を解くことが果たして正解なのか。
女の人は男の嘘を見抜けると言いますが、見抜かない方がよかったということもありましょう。おっしゃる通り、カギ娘ちゃんはひどく後悔したと思います。
しかしグレアムくんが初登場してからずっと考えていた結末だけあって、僕は素直にこの展開を書けました。実は当初、グレアムくんはもっとがっつり復讐の鬼になる予定だったのですが、彼を書いていく内に「きっとこういう正義感で生きているんだろうな」と思ったので、騎士道を貫く男になりました。彼の心残りは、そうですね、おっしゃる通り、最愛の女性に残酷な運命を辿らせてしまったことかな。
カギ娘ちゃんの悲しみは、僕が彼女の立場だったらどうなるか、で考えました。なのでちょっとメンヘラ気味かも……(笑)。でも、愛する人を(それも自分の手で)失ったとあれば誰でもどん底に落ちると思うんです。
新聞をひたすら集めるのも、心に鍵をかけ続けるのも、おっしゃる通り、思い出を残しておきたかったから、かもしれませんね。