第9話.ステータス

――ステータス――

【文元 明桜】Lv2

【言魔士】Lv1


【H P】:12

【M P】:10

【STR】:1

【VIT】:1

【INT】:1

【RES】:1

【AGI】:1

【DEX】:1


スキル

【言魔法】Lv1

【言魔法対象】Lv1

【言魔法効果範囲】Lv1

【言魔法持続時間】Lv1


【言霊魔法】Lv1

【言霊魔法対象】Lv1

【言霊魔法効果範囲】Lv1

【言霊魔法持続時間】Lv1


パッシブスキル

【HP自動回復】Lv1

【MP自動回復】Lv1


『STP・6』『SP・8』『PSP・10』




(なるほどHPが増えてる。プレイヤーLvが上がれば連れて上がるのか。)


 視界前方を警戒する事を忘れず、明桜は地面に片膝を着けた状態で座りステータスを眺めていた。


(勝手に増える分には今の所問題ないし嬉しい、だから問題なのは他だ。感でSTPは振れるとしてもスキルはお手上げだ、さっきから魔法を使ってるがそれがどっちなのか分からない、最初は言霊魔法の方かと思ってたが、よくよく考えれば訳が分からない。それなのに対象と効果範囲の違いすら理解出来ないぞ…」


「おい、アオ大丈夫か?さっきから顔がすげぇ怖いぜお前」


「すまん。少し考え事してるだけだからさ、気にしないでくれ」


「それなら良いんだけどよ」



 横からトガリに話しかけられるが、この上なく解明を急いで損はしないスキルの悩みなので、明桜は一瞬目を合わせ答えると直ぐにまた視野を戻し考え出した。


(これで良いのか疑わしいが、最初にそうだと思った方、言霊魔法の持続時間を伸ばして、指先の火が灯る時間で決めよう)


「火よ付け」


 明桜は右手の人差し指を立て小声で呟いた。そして指先に小さな火がポっと現れ直ぐに消える。


(良しLvを上げよう。てかMPが1減って9になってやがる…)


 MPが減ってる事に気づいた明桜は深く気にする事無く、スキル欄の言霊魔法持続時間を長押ししたりタップすると、空中に新たな文字が表示されSPを1消費して1Lv上げるか問われたので明桜は迷わずYesを押す。


≪言霊魔法持続時間Lvが2になりました≫


「火よ付け」


 体感で出来る限り全くの同じ動作、同じ声量で魔法を発動させ、明桜の指先にまた火が現れる。しかしその火は直ぐさま消え、体感的には変わってないと断言出来る程だった。


(あぁぁ…言魔法の方が当たりだったか…)



≪言魔法持続時間Lvが2になりました≫


「火よ付け」


 変わらず同じ条件で魔法を発動させ、指先に火が現れる。


「はぁ?」


(いやいやいやいやいや、今長かったか?!嫌。確かに長かったかもしれん。だがそれはかもの領域でズレてるだろうが秒数にして0.5秒とかそこらだろっ…元が0.5秒だとして0.5秒増えて何になるのと?残りのSP入れても3秒しか増えんぞッ他の職より明らかにハズレじゃねぇか!)


「終わった…」


「ねぇ本当に大丈夫?」


「だ。大丈夫だ…」


(ユアが悪く無いのは明白だが。魔法の差がありすぎて辛い)


「二人共答えられるならで良いんだが、VITって何ポイントまで振ってあるか教えてくれると助かる」


「そんな事なら良いぜ、俺は15だな」


「私は7まで上げてあるわ」


「15に7か。とても参考になる有難う」


「なんだLvが上がったのか?」


「そんな訳ないでしょトガリ、アオだって初めてスライム倒したばかりなのよ」


「それもそうか」


 肯定も否定もしたくない明桜はそのまま無言を貫き、ステータスを操作する。


(恐らく不意打ちを耐える為にユアはVITに7ポイント振ってるのだろう、だがしかし俺のポイントは6しか無く、足りないし真似ても良い結果は得られないだろう、ならば3ポイント振って残りは放置だな、魔法威力も気にしないで大丈夫だからMP問題はPSPでMP自動回復で補おう)


≪VITが2になりました≫

≪HPが5増加します≫

≪VITが3になりました≫

≪HPが5増加します≫

≪VITが4になりました≫

≪HPが5増加します≫


≪MP自動回復がLv2になりました≫

≪MP自動回復がLv3になりました≫

≪MP自動回復がLv4になりました≫

≪MP自動回復がLv5になりました≫

 

(さてこんなもんか、言魔法はどういじったら良いのか分からないし、後回しだな。現状はスライムを倒せる戦術はあるんだし)


――ステータス――

【文元 明桜】Lv2

【言魔士】Lv1


【H P】:27

【M P】:10

【STR】:1

【VIT】:4

【INT】:1

【RES】:1

【AGI】:1

【DEX】:1


スキル

【言魔法】Lv1

【言魔法対象】Lv1

【言魔法効果範囲】Lv1

【言魔法持続時間】Lv2


【言霊魔法】Lv1

【言霊魔法対象】Lv1

【言霊魔法効果範囲】Lv1

【言霊魔法持続時間】Lv2


パッシブスキル

【HP自動回復】Lv1

【MP自動回復】Lv5


『STP・3』『SP・6』『PSP・0』


「だいぶ落ち着けた、ありがとなユア、トガリ、大丈夫そうだ」


「良しなら行こうぜ」


「トガリそうやって焦らないのっ、別にスライムはこの森から逃げたりしないわよ」


「そうは言っても早くLv上げて―じゃん!ねえちゃんもそうだろ?」


「まぁね、でも怪我したらどうすんのよ。ちゃんと後先考えなさい」


「はーい、でもそういうのはねえちゃんとアオの役目だから任せた!」


 トガリはそう言って自信満々に森の中を歩き始めたので、アオとユアはそれを慌てて追いかけたのだった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る