第35話 勇者マンルの失踪

婚約関係にあたって、ミク達は魅了されていた中とは言え勇者マンルと婚約関係であった、そのため形として婚約破棄を言うため、一同はそこに囚われているマンルの屋敷に向かっていた。


クロス「しかし、話を聞く限りだと、マンルはもう普通の生活も送れないんじゃないか?」


集団リンチによる人間不信、特に女性に対する恐怖心など、もはや人前すら出ることはないだろう


ミク「それでもわからないものよ、あいつはあれでも勇者、その偽神?が何をするかわかったものではないわ」


ミクの言う通りである、あんな屑を選んだ神だ何かよからぬことを考えていてもおかしくない。


メミル「でも、今はあいつ騎士団と一緒に屋敷にいるんでしょ?何かあったら連絡くらい国王様にすると思うから、何もないと言うことは、今のところは何も起きていないと言うことでしょ?」


フローズ「ええ、お父様に一応聞きましたが、マンルは男性となら少し会話ができる程度、女性だと発狂し、話すことすら出来ないとのことです。」


つまり現状では、偽神レプリカは勇者マンルに対して何もしていないと言う事か、そうなるとあいつは見捨てられたか?

そう考えているクロス、すると横でセシルが


セシル「はぁ、あのとき殺しておけばよかったかなぁ」


セシルのその言葉にクロスとフローズが反応する


クロス「セシル」


とても冷たい声にミクとメミルも驚く


セシル「え....何義兄さん....何でそんなに怒ってるの?」


おずおずと話しかけるセシル


クロス「別に怒ってはいない、ただ」


フローズ「死んだらそこで終わりでしょ?貴女達が受けた苦しみ、婚約者達の受けた苦しみを償うこともなく死んで逃げるなんてそんな事させないわよ?」


そう言う2人の瞳は黒く濁っていた、彼らは転生者と聞いた、つまり似たようなことがあったのか?


私達以上にドス黒い瞳と喜怒哀楽がない無表情の顔


私達はその姿に恐怖した、しかし数秒後には元に戻り


クロス「すまない、取り乱した」


フローズ「私もごめんなさい、つい昔のことを思い出して。」


セシル「ううん、私もちょっと悪かったから。」


ミク(......にわかに信じがたかったけど)


メミル(これで確信したわね)


そして5人はマンルの屋敷の前に着く


~マンルの屋敷前~


到着すると騎士団が多くおり何か慌てている様子だった。


クロス「何があったんだ?」


ミク「わからない、兎に角、騎士団に聞いてみましょ?」


メミル「そうね、これじゃあ話どころじゃないしね」


セシル「でも、いったい何があったんだろう?」


フローズ「とりあえず、私が聞いてきます。」


そう言ってフローズが先頭を歩き近くにいた騎士団員を呼び止めた


フローズ「すいません、少し聞きたいことがあるのですが」


騎士団員「!貴様ら!ここで何をしている!」


そう言って剣をこちらに向け......


クロス「おいおい、女性に剣向けるなよ?」


る前にクロスが背後から紅き剣を出して騎士団員の喉元に刃を向ける。


騎士団員「き....貴様ぁ!これは我々に対する反逆行為とみなす....全員剣を抜け!すぐさま捕らえよ!多少痛めつけても構わん!」


そう言って何人かがこちらに剣を向ける


そして何人かは気づいたのか、こちらをみて冷や汗をかいている。


クロス「....人の話を聞けよな」


フローズ「はあ、こう言う馬鹿がいるから話が進まないのよ」


そう言ってフローズも剣を出す


ミク「ちょっと2人とも!?」


メミル「フローズ様もやめください!」


セシル「こんなことする必要ありませんから!」


騎士団員「.......フローズ様?」


そう言って周りの雰囲気が変わる


クロス「あ?気づいてないのか?」


フローズ「てっきりわかっててやってるのかと思ったけど」


そう言って2人は剣を消す


クロス「俺はクロス、英雄だ」


フローズ「私はベンディ王国王女フローズよ?」


その言葉を聞いてみるみる顔が青くなる騎士団


騎士団員「し...失礼しました!!」


そう言って頭を下げる


騎士団員「本当に申し訳ございません!言い訳がましいですが、実はここ最近寝られずそのせいでこのようなことを....!!!」


ミク「寝てない?」


辺りを見回すと、たしかに寝ていないのか、隈が酷い、一体何が起こったんだ?


メミル「とりあえず、理由を聞かないと」


セシル「うん、そうだよね。」


クロス「なぁ、一体どうしたんだ?何がどうしたんだ?」


騎士団員「実は........」

————————————————————

彼らを一先ず帰らせた、心配されたが、こっちは英雄2人に剣聖、聖女、賢者がいる、余程のことがない限りこちらに被害は出ない。


クロス達はマンルの屋敷にはいる、騎士団員達がやったのか辺りは色々散乱していた。


クロス「.....まさか、マンルが行方不明になっていたなんて、驚いたよ」


フローズ「ええ、しかも彼はいなくなる前まではずっとこの屋敷にいて、あの人達も厳重に警備していたらしいしね」


ミク「それが翌朝朝食を渡しに行ったら姿がなく、さっきまでその周辺地域も含めて探したけどいなかった」


メミル「まるで神隠しにあったみたいね」


セシル「本当に何が起きたんだろう?」


クロス「さあな、とりあえず騎士団員たちが一通り探していないんだろ?」


フローズ「ええ」


クロス「なんか隠し部屋とかないの?」


ミク「.......嫌な思い出だけどあいつと暮らしてた時はそんな部屋見たことない」


本当に嫌なのか、体が震えている、それをクロスが肩に手を置いて


クロス「心配すんな、何かあったら必ず守るから」


ミク「......クロス」


フローズ「...................」ギュ


クロス「フローズ?どうし」


フローズ「..........」ギューッ


クロス「痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!なんだよフローズ!」


フローズ「.....別に」ぷい


クロス「なんだよ....嫉妬か?」


フローズ「....違う」


クロス「いや嫉妬だろ?今、顔膨らませてるし」


フローズ「.....してない」プクー


クロス(.........可愛い)


クロス「はぁー、悪かったよ」なでなで


フローズ「あ.....////」


クロス「たく......ん?」


ミク「ジー」


メミル「んっんっ」頭上げ


セシル「ウリウリ」クロスのお腹に顔を埋める


クロス(なんか、すっげ甘えん坊になってんなぁ)


あの頃は恐ろしくて嫌だったが、今はなんともない、自分自身もいかれたか?


クロス(いや、元からか)


そう思いながら彼女達が落ち着くまで付き合っていた。


————————————————————

???


マンル「はぁはぁはぁはぁ!!」


目が見えない中、ひたすら歩く、途中何かに足がつまずき多々転んだが兎に角歩いた


???「.....どうやら無事だったようですね」


そして今多分目的地についたのだろう。


マンル「あなたは一体、何者なんですか?」


???「そうですねぇ、強いて言うなら、この世界を壊す者ですかね?」


そう言って???はマンルと共に姿を消す。


???「くくく、貴方には持っと働いてもらわないと♪」


————————————————————

ハーレムエンドはまだ未定です、それにあたって、ifルートでどちらかを書こうと考えています。

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