IF 幼馴染達が魅了に掛からなかったら その3

国王の計らいで、クロスとフローズは婚約関係になった、しかしいきなりそんな事を言ってしまうと、問題になってしまうので、あくまでもミク達との婚約破棄が正式になった時にとの事。


そんな中2人は王城の中でぶらりと散歩をしていた。


クロス「...しかし、彼女達がここまで呆気なく騙されるなんて、一体どうしたんだ?」


そう、確かにこうなる事を望んでいたが、それでも長年いる中だあそこまで自分に執着していたのに、こうも心変わりするものなのか?


そんな事を考えていると、フローズが「もしかして」と言ってきた


クロス「何かわかったのかフローズ?」


フローズ「ええ、多分これは精神的なものだと思うわ」


クロス「....精神的?」


フローズ「ええ」


理解できていないクロスにフローズが答える


フローズ「私も女性で同じ恋する乙女、だからわかるのかもしれないわね。」


クロス「....え?自分で恋する乙女とか言うのw」


フローズ「..............クロス?」

ハイライトオフ


クロス「すいません、続きをお願いします」


フローズ「愛する人と離れて、旅に出たらもしかしたら死ぬかもしれない。」


「そんな中、頼れる人、愛する人がいない中、待ち続け、その人の為に頑張ってきた、それなのにその人は別の女とイチャコラしている」


「自分達は貴方の為に頑張っているのに裏切られる絶望、多分そこにマンルが付け込んだのね」


クロス「....成る程な」


そう言われて納得する、その人との約束の為に待ち続けたのに裏切られたら、それは絶望するだろうな


そうやって2人で歩き、時折雑談しながら楽しいひと時を過ごした、


しかし


ミク「......まさか本当に裏切っていたなんてね」


メミル「最低な屑野郎.....!!!」


セシル「私達を裏切ってそんなに楽しい?」


目の前に彼女達が現れる、そしてその後ろには勇者マンルがいた。


マンル「わかったろ?彼はそう言う男なんだ、しかもそこの彼女は僕の婚約者なのにね」


どうやら、本当にマンルにいいように騙されたようだな。


まぁ好都合だけど


クロス「......一体何のことだ?」


とりあえず、何も知らない事にしておこう


ミク「とぼけないで!貴方、そこの女と浮気してたんでしょ!」


ミクは泣きながら怒鳴り散らす


ミク「あたしは貴方が好きだった!だからこれまで頑張れたんだ!それを......それを!!」


そのあと言葉は聞こえなかった嗚咽が混じり何を言っているのか全くわからなかった。


メミル「あんた、幼馴染みで婚約者のミクをこんなにも悲しませて、ただじゃ済まないからね!」


メミルはまるで汚物を見るかのようにこちらを見る、そして彼女も涙を見せる


セシル「義兄さん、義兄さんは、私達を裏切らないと、信じていたのに...こんなのあんまりだよ。」


セシルも泣き崩れ落ちる


そこにマンルが3人を抱き寄せて言う


マンル「いいよ、後は僕が言う、だから後は任せて」


そう聞くと3人は頷く、そしてマンルは立ち上がり此方を見る。


マンル「君には失望したよ、クロス君こんなにも素敵な婚約者を裏切るなんて、同じ男として見ていられないね。」


そう言って、マウントを取ってくる


マンル「君が行った行為は僕の婚約者がばっちり証拠として残っている、だから言い逃れは出来ないよ?」


マンルはクロスを見た後フローズを見て言う


マンル「君もわかったろう?彼はどうしようもない屑なんだ、だから君もそんな奴じゃなくて婚約者の僕の所においで」


そう言って今度は此方を見る、


マンル「クロス君、君と彼女達との婚約はなかった事になったから、つまり婚約破棄」


クロス「.............」


マンル「そして彼女達は僕の婚約者になったもうやる事は全てやったよ」


そう言うとミク達は顔を赤らめる


マンル「あとさぁ、君はいつになったら僕の婚約者から離れるの?早くしないと不慮の事故で死んじゃうかもよう?」


気持ち悪い笑みを浮かべながら腕を開き

フローズ!と叫ぶマンル


マンル「さぁ、そんな男のところなんていないで早く僕のところにおいで?」


勝った気でいるのだろう、とても誇らしげだ。


これでフローズがそっち行けば確かにマンルの勝ちだろう。


そう行けば.....ね


マンル「..........?」


一向に来ないフローズに疑問を抱きながら聞く


マンル「フローズ?どうしたんだい?早く僕の所に来な?」


眼の瞳が強くなる多分最大級の力を使っているのだろう、これにかかれば、最早操り人形も当然だろう。


しかしフローズはため息をつきながらこう言った


フローズ「いい加減にしてくださいよ?」


マンル「え?」


フローズ「いい加減にしろと言ってんだよ?」


マンル「は?え?何が?」


マンルは困惑していた、なぜ何故ナゼ?

効かないのだ!?


クロス「何故効かないのか不思議に思っているのだろ?」


マンル「!?...一体何のことだよ?」


たじろいでいるマンルに不安げに見るミク達


そこに追い討ちをかけるようにフローズが言う


フローズ「貴方が私や他の女性に対して魅了を使っている事だよ」


クロス「フローズ!口調口調!」


フローズ「いいの、気にしないで。」


クロス「.......わかった。」


マンル「......魅了?なんのことだい?」


マンルはとぼけたように言った


フローズ「証拠なら山程あります」


そう言って証拠となる映像や写真などを全て見せた


フローズ「そして貴方が見せた映像は偽物で、それを作った私の友人デボは今頃捕まっているわ」


————————————————————

それを見た彼女達は驚愕した、彼の作ったのが偽物で、此方が本物なんて、しかも私達は魅了にかかっていない、つまり本当に裏切ってしまったのだ、


普段なら絶対に騙されないはずなのに、彼が恋しかったから身体を重ねて紛らわせてしまった。


マンル「何故だ何故お前は効かない!」


そうでかい声でマンルは聞くそれに声えるように2人は左手を見せる、そこには半分ずつの紋章がある


クロス「この紋章の名は英雄」


フローズ「そしてこの紋章の力で貴方の魅了は効きませんでした。」


フローズ「........そこの貴女達のようにね」


そう言って驚愕するマンル達


クロスは冷静でクロスも知っていたようだ。


クロス「この英雄の力は半分は自分もう半分は相手が持っている」


フローズ「だからこそ、私の事を彼は半分知っているし、私も彼の事を半分知っている」


クロス「.....お前達が裏切った時どれだけ悲しんだか」


そして彼は体を震わせて


クロス「どれだけ傷ついたか!!!」


そして彼は涙を見せる

この涙は本物だ、例え嫌っていても、やはり長年一緒にいたのだ、少しは心配する、なのに彼女達は肉体関係を持っていた、魅了にかからず持っていたのだ。


クロス自身も困惑している、こんなにも離れたかったのに、裏切られたショックがある、やはり心の奥底では彼女達の事が好きだったのだろう。


フローズ「彼が私と一緒にいたのは、英雄の紋章が半分ずつだから、その理由を知る為に行動していたの、....ねぇ?なんで彼を裏切ったの?」


彼女の言葉がミク達の心を蝕む


ミク「え....いや...ち...がうの!これは.....」


フローズ「散々、彼を苦しめてそんなに楽しい?」


やめて.....やめて....!!


メミル「わたしは.....わたしは.....」


フローズ「いつになったら彼を自由にしてくれるの?」


なんで.....こんな事に......


セシル「ああ.....ああああ....!!」


そしてフローズはマンルを睨みつきながら言う


フローズ「クロスは貴女達の玩具じゃないのよ!いい加減にしてよ!こんな事をして被害者ぶってないでよ!」


ミクは泣きながら絶望した.....

マンルはその後何かを言っており、2人も何かを話しており、いつのまにか消えていた。


そしてクロスとフローズは彼女達を見て


クロス「俺はこれから、君達とは違う道をフローズと歩む、お別れだ」


フローズ「さようなら、裏切り者」


待って!行かないで!


そう口にしようとしたが声が出ない、

ああ、あ、ああとしか答えられず2人は去って行った。


なんで....なんでこんな事になってしまったんだろう、私達はただ彼とクロスとあの村で平和に暮らしたかっただけなのに、もう2度と戻ってこない、あるのは彼との昔の記憶、楽しかったあの頃の日々


そして彼女達はふらふらと立ち上がり、


————————————————————

一方クロス達は


クロス「フローズ助かったよ」


フローズ「いえ、本当のことを言っただけよ、本当になんで紋章が半分ずつ現れたのか知りたいしね」


それよりも、とフローズは問うてきた


フローズ「クロス.....やっぱりあの人達の事を」


クロス「まぁ、そうだな、彼女達とは15年間一緒にいたんだ、情くらい出てくるさ、けどもういいさ、彼女達とは決別したんだ、これからはフローズと同じ人生を歩むよ」


フローズ「クロス.....ありがとう」


そう言って2人は来るべき日に備えて行った


———————————————————— 数日後、親善試合の手紙を送ろうとしていたらある日


メイドから思わぬ情報が手に入った、それは勇者マンルが行方不明になっていた事だ、それを知ったクロスは「...まさか」と言った、フローズ自身も困惑しているが、なんとなく犯人はわかった気がする。


フローズ「クロス、これって」


クロス「ああ、きっとな」


これがせめてもの罪滅ぼしなんだろうな、そう思い涙を一粒こぼした


クロス「さようなら、ミク、義姉さん、セシル」


————————————————————

とある山奥の山小屋


マンル「.....ん....んん、ここ、は?」


辺りを見回すとここはどうやら山小屋のような感じだ、動こうとすると


マンル「え?」


両手両足がなくよく見れば体が

椅子に括り付けられている


マンル「!?どう言う事だ!、誰か!誰かいないのか!?」


そう言うと外から誰か入ってきた。


マンル「.....お前達は!?」


そうやって、入ってきたのは


ミク「........」

メミル「 ..........」

セシル「.........」


の3人だった、しかし共に生気はなく、瞳は漆黒になり、髪はボサボサ、最早見見る影もない


そんな3人は彼を見てにやけながら言った


「ただいま"クロス"♪」



マンル「は?」


どう言う事だ、何故彼女達は僕でなくあの元婚約者の名前を?


マンル「どう言う事だ!なんの真似だ!僕の腕と足を返せ!」


マンルは必死に叫ぶが、彼女達は


ミク「いやよ、そしたらクロス浮気しちゃうじゃん。」


メミル「だから二度と浮気なんてしないように私達が、ここでずっとお世話するよ」


セシル「義兄さん義兄さん義兄さん義兄さん義兄さん義兄さん義兄さん義兄さん」


マンル「ひっ」


マンルは恐怖したこいつらは化け物が、正気じゃない、いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ誰か......誰か.....


マンル「助けてくれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」


ミク「大丈夫よクロス♪」


メミル「私達はずっと♪」


セシル「側にいますから♪」


そう言う彼女達の薬指にはかつてクロスからもらった指輪がはまっていた。

————————————————————

数年後


とある旅人「ふぃ~疲れたぁ、お!あんな所に小屋があるじゃん!ラッキー」


そう言って旅人は小屋に向かって歩くすると


旅人「ウグッう、オェェェェェェ!」


とてつもなく異臭を放っており、すぐさま離れ騎士団に頼んで見てもらったすると


かつて勇者と呼ばれていた者が糞尿が混ざりながら垂れ流し状態で手足が無く舌をだらしなく垂らしながら死んでおり


その周りには色々な物が付着しており、そして剣聖、聖女、賢者と呼ばれていた者達が、幸せそうに死んでいた。


———————————————————-

エンディング1 バットエンド

身代わり


これは、時折りクロスはサイコパスと呼ばれていました。彼女達にここまでするかと、しかししなかったら"監禁"されるかもしれないと答えました、つまりはこうなってしまうのです。



IFルートはまだまだ続きます。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る