IF 幼馴染み達が魅了に掛からなかったら その2
国王とクロス達のやりとりから、数日前
勇者マンルは剣聖、聖女、賢者である
ミク、メミル、セシルを呼んで食事会を開いていた。
マンル「ようこそ、きてくれたね、待ってたよ。」
ミク「.....それはどうも」
メミル「........」
セシル「.........」
彼女達は連日の訓練の疲れと勇者のアピールで心身共に疲れていた。
また、この食事会も断りたかったが、これからの旅の予定の話もしたいとの事で仕方なく来ていた。
マンルの屋敷には若い女性達が多くいた、メイドなのかな?と思ったら違ったらしく、どうやら皆んな婚約者らしい
そうこうしているうちにテーブルに案内され、メイド達が食事を運び始め、婚約者も含めての食事会が始まった。
メミル「......美味しい」
セシル「.....たしかに」
ミク「 」ぱくぱく
最初は疑っていたが、女性達が美味しそうに食べていた為、おずおずと食べ始めると、意外にも美味しく、食事が進んだ。
マンル「フフッそんなにがっつかなくても、食事はまだ始まったばかりだ、ゆっくりしていってくれ」
そう言って、メイド達を呼んで無くなった皿を回収させていき、間を置いて新しい食事が出された。
そうやって食べているうちに警戒心が解れ、他の女性達とも交流を始めた、最初は嫌々婚約しているのではないかと疑っていたが、どうやら違うらしく、最低な婚約者から助けてくれたらしく、とても幸せらしい。
そんな話をしていると不意にクロスの事を思い出す、いまごろなにをやっているのだろうか?元気なのかな?早く貴方に会いたい、そう考えているとマンルが話しかけてきた。
マンル「僕の婚約者達と仲良くしてくれてありがとうね、....所で僕達の婚約についてだが」
ミク「その件についてはお断りだと何回言えばわかるのですか?」
メミル「今回の食事会がこの為だったら帰りますよ?」
セシル「しかも、こんなにも綺麗な人達がいるのになんで私達をここまで誘うの?」
彼女達は大きなため息を吐いた、それはそうだろう、こうも毎日言われては嫌気がさすだろう。
そしてマンルにはここまでの婚約者達がいる、何故そこまでして私達と結婚したいのか疑問である。
マンル「........心して聞いてほしい」
マンルはいつにも増して真剣な顔で聞いてきた、彼女達も只事ではないと知り、真剣に聞く
マンル「実は君の婚約者が他の女性と浮気をしていたのだ。」
ミク「........は?」
メミル「..........え?」
セシル「.........ん?」
いきなり突拍子のないことを言われて唖然とする3人
マンルはお構いなしに話してきた。
マンル「僕は君達の婚約者を見て何か怪しいと思ったんだ、だから僕の婚約者の1人であるデボにこの男の調査して欲しいと頼んだんだ。」
そう言うとマンルはフローズの友人にしてアインの元婚約者であるデボを呼び、その証拠を魔道具の水晶で見せ始めた、
そこにはクロスと他の女性が仲良くしている姿だった。
ミク達は驚愕した、そんな女性を今まで見たことがないし、彼のあそこまでの笑顔も見たことがない
そうやっているうちにクロス達は彼女の家だろうか入り込み、デボがこっそりと侵入し部屋を見渡すとギシギシと言う音と女性の喘ぎ声が聞こえる。
ミク「いや...いやぁ......いやぁ........」
そう言いながらミクは涙が止まらず
メミル「なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?」
メミルは裏切ったいるはずのないクロスに問いかけ
セシル「あの泥棒猫.......殺す....殺す!!!」
セシルは愛する人を奪った女に殺意を向けていた。
マンル「見ての通りだ、僕は彼の本性を知った、でも君達は彼を愛していた、だから言おうか迷っていたけど、このままだと君達がさらに苦しむことになる、だからこんな事をしてしまったんだ....すまない。」
そう言ってマンルは頭を下げる
しかし、彼女達は裏切られたショックで放心状態だった、それが見るに耐えなかったのか、フローズの友人は彼女達に声をかけた
デボ(フローズの友人)「皆んな、気持ちはわかるわ、私もそうだったから」
ミク「.....私も?」
デボ「ええ、私も....いや、私達も貴方の婚約者のような屑野郎で、その悲しみから救ってくれたのが彼なの」
そう言うと他の女性達も喋り始めた。
「彼は様々な人達の婚約者を寝取る屑野郎と世間では言われているわ」
「でもそれは違うの私達は本当に結ばれるべき相手に出会えたの」
「たしかに彼らにはひどい事をしたと思うわ」
「でもね、先に裏切ったのはあっちなのだからあれは自業自得」
「だからね、貴方達もあんな屑野郎の事なんて忘れて、彼にマンルに身を委ねなさい、そうすれば全て上手くいくわ。」
胸が痛い、彼にクロスに裏切られた痛みが胸を引き裂く、なんで?なんで裏切ったの?私達はこんなにも愛していたのに、悔しい、くやしい、クヤシイ!!!
彼女達の声は届いていたが、それよりも愛する人に裏切られた痛みの方が強い
涙が止まらず、もう全てが嫌になった時にマンルが
マンル「ミク、メミル、セシル」
不意に名前を呼ばれる3人はマンルの方を見ると、彼は優しい瞳で此方を見つめていた。
マンル「君達は悲しむ必要はない、逆に考えよう、あんな屑男から君達は救われたんだ、悲しんでしまったら彼の思う壺だ」
確かに彼は私達を愛してくれなかった、なのに私達が悲しんでいるなんて馬鹿みたいだ。
マンル「君達は美しい、あんな奴には惜しい、でも君達が彼を愛し裏切られた
ショックが大きいのも知ってるだから
今夜、僕に身を委ねてみないか?
僕はあんな奴とは違って裏切らない、その証拠を君達の身体で教えたいんだ。」
ミク「でも、他の婚約者さんに失礼が」
デボ「大丈夫も彼は平等に愛してくれている、そして貴方達も私達と同じ家族になるんだから気にしなくていいの」
メミル「家族?」
「そう、家族私達で支え合って、マンルの為に頑張るの」
セシル「支え合う?」
「だからね、ほらこっちに来ましょ?」
彼女達も同じ被害者、その人達と一緒に支え合って生きて、そこから救ってくれたマンルの為に助け合う。
そう言って彼女達はミク達の所に行き席を立たせて寝室へ案内する服を脱がされ、そしてマンルが此方に来る
マンル「綺麗だよ皆んな」
そうして私達は彼に唇を奪われた
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その後の事は覚えていない、気がついたら夜が明けていて、全員生まれたての姿で寝ていた。
不思議と嫌な気持ちにならない、寧ろなんで今まで私達は彼を拒絶したのだろうか?
と考えるようになった。
それから彼女達はマンルの屋敷に暮らすことになった、他の婚約者達のおかげで徐々に立ち直れていき
そして、マンルとの婚約を認めた
........もうあんな奴の顔なんて見たくない
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今回は彼女達目線で書きました
多分次で終わります....多分
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