第25話 予報

【正規軍隊 まさかの敗北!8000人もの離反者が出た模様】


日本独立軍と呼ばれる組織がスラムを解放

先日、軍は仙台泉区に広がるスラム、反乱側に攻撃をかけました

2万もの兵を動員

大規模な交戦の末、反乱側は一時的に撤退

士純中将は攻撃をかけるよう命じましたが、川を渡る途中、山にあった簡易的なダムが何者かの手によって爆破

流れる川はそのまま兵を飲み込み、軍は大打撃を受ける

離反も相次ぎ、軍は史上初めての撤退をしました

政府は事態の収拾を図っており.....


スラム戦から1日が経過し

ネットにはこのような記事が出回っていた

どこの記事も大々的に軍の敗北を報じていた

ご丁寧に写真がアップで飾られており、嫌でも目が引くようになっている

見るものすべてに衝撃を与え、日本中がこの話題で持ちきりとなった


「.....すげえ」


スラムのテントで日本独立軍はパソコンを見ていた

Twitterではトレンドに軍敗北が上がり、そのニュースについてのブログが大量に作られている

つい先日起こったことなのに、軍敗北の話題が上がっていた


「これが数の力か....」


この敗北の方を全国に伝えた張本人は.....水面なのだ

スラムの戦いで勝利した後すぐに、敵側が置いていった補給物資を漁り、パソコンに一連の事件を伝える記事を作り公開したのだ


「す、凄いです。ネットがこの記事で盛り上がってます。あ...フォロワー1万人超えました」

「現場の写真を投稿すれば鬼拡散されます!ここまで有名になったの初めてです!」


普通に考えれば、1人のユーザーがネットを騒がせることなど不可能の等しい

だが、今回のケースはあまりにも稀である

流水により敵側の一機に甚大なダメージを与えたが、パソコンやスマホなどの情報機器は何事もなく無事に置かれていたのだ

水面はTwitterに軍が敗北した証拠の写真を投稿し、それを5万人をも越えるスラム大群衆が他の危機でリピート、リピート、リピートと拡散

やや強引ではあるが、上手に拡散させたのだ


「でも、否定的なコメントが多いですね.....」

「そりゃあ、今の日本のネット人口の9割は中国人が占めているからな。そこはしょうがない部分はある」


当然ながら、日本人は貧乏でおよそ機械と呼べるものを持っていない

どの家庭も原始的な生活を強いられているのだ


「だが、敵側の大きな打撃を与えたことは間違いない」


確かに現時点では中国人が恐れているだけで、日本人の耳には届いていないだろう

だが、ここまで騒がせた情報、広がっていることは間違いない

3日も経てば、やがて日本中の人たちが知ることになる


「私たちが仙台に攻撃をかけるのは.....混乱の時。すなわち軍の敗北が日本中に広がった時だ」


水面たちが仙台に総攻撃をかける時期は.....まさしくカオスの時

日本中にこの情報が広がれば、全国に続いている反乱がより大きくなる

その収拾に回らなくなった時が政府の最後


「襲撃は3日後、夜に仙台に入り破壊の限りを尽くす。中国人を全員駆逐するのだ」


革命は着々と進められていた

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