第19話 若造
敵陣営
日本独立軍の陣営を皮を起点に対称移動したところに、政府軍
敵陣営が軍を張っていた
その本丸では軍の幹部がどう堕とすか作戦を立てていたところだった
「今すぐにでも攻めるべきだ!。我々は装備も兵の質も反乱側を圧倒している。今、大攻勢をかければ奴らは崩壊し、簡単に落とすことが出来る」
「今回の作戦の肝はいかに早く終わらせるかだ!」
作戦会議では実質的な責任者であった士純中将が吠えていた
本拠地は簡易的な作りになっているとはいえ、各一人一人にテントがあり、またテレビやスマホも設備されており
またシートが敷かれ、十分すぎるほどの食糧も保持され
武器も大量に置かれていた
軍内は快適な生活ができるようになっていた
「いや、ここは持久戦で行きましょう。奴らの補給を断ち、飢餓状態に陥らせる。そこで崩壊寸前になったところで、攻勢にかけ鎮圧しましょう。そこから捕虜を持ち帰り、拷問をさせ、その様子を見せしめに全国で放送しましょう。この鎮圧より全国の反乱合戦に終止符を打つべきです」
「おいおい、ここは大丈夫か?頭に花が植えてあるんじゃないか?見せしめを行ったところで反乱の勢いが収まることはない。我々は作業のように鎮圧作業を行うことで平穏が訪れるはずだ。忙しい状況で持久戦などもってのほか!」
士純中将は老人である花序大佐を見下していた
士純にとって老人など時代に追い付けない頑固者であり、花序の弱腰の考えを批判していた
といっても、軍内は快適であり物資も潤沢
その圧倒的な自軍の有利さに敵側を見くびってしまうのも無理ない事だった
実際、水面が無為無策に1日を過ごしていた場合、士純の考えは正しかったと言えるだろう
その馬鹿にする物言いに怒りを覚える花序であったが、階級がある手前
激怒するわけにもいかず、静かに押し黙った
「うんうん、それで良いんだよ。お前ら無能は慎重に行動することしか出来ないんだよな。だが俺ら若者は違う。常に突発的な考えを持ち、時代に対応できるような柔軟な思考を持っている。前例主義に頼り切っているご老人方はさっさと社会から退去願いたいものだね」
「っ.....!」
その場にいる誰もが士純をうざいと感じた瞬間だった
そんな雰囲気士純は察しながらも、天才の宿命だと決めた
手にはマイクを持ち、高ぶった様子で兵士たちに予定を伝えた
「今から10分後に総攻撃をかける。各員準備せよ!」
最後に笑うのは水面か士純か
少なくとも現段階では誰もが自分が正義だと信じて疑わなかった
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